【ドラマ座談会】高橋一生のシャワーに萌え「民衆の敵」、「ユニバーサル…」でひよっこロス解消

[ 2017年10月29日 12:30 ]

秋ドラマに出演中の篠原涼子(上段左)と井上真央(同右)。下段は「監獄のお姫さま」キャスト
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 10月スタートの秋ドラマが出そろった。学園、監獄、政治の場が舞台と、バラエティーに富んだラインアップに。スポニチアネックス記者が初回を観て感想を語り合う「座談会」。今回は5本をピックアップ。

 ――まずは“月9”「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜」(フジテレビ系)。衆院選の公示期間中であることを配慮して放送開始日を1週間遅らせたことも話題に。

 R記者 待機児童や育休後の職場復帰問題など扱っている題材はリアルで深刻なもの。主人公の出馬の動機が“正義感”ではなく、雇用機会&金銭というのも受け入れやすかった。

 Y記者 もう少しヒリヒリするような、今の日本をリアルにぶった斬る「世直し訴え」ドラマになると思っていたけど、意外とマイルドだった印象。

 K記者 高橋一生のシャワーシーン。完全に狙っているなと(笑い)。政治素人の主人公が演説であっさり民衆に受け入れらたり、繰り上げだけど当選したり。これから市政をどうしていくのかちゃんと見てみたい。

 N記者 初回前週に衆院選があったこともあり、実際の舞台裏もこんな感じだったのかと想像しながら楽しんた。ただ今後、ママ友だけが共感する政策や権利を主張し出したらちょっと…。

 ――学園を舞台にした、毛色の違う2作品から。嵐・櫻井翔主演の「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系)は学校経営というビジネスの視点も加えたストーリー。

 S記者 全校集会での櫻井演じる校長登場シーンで、女子生徒から歓声があがったり、櫻井のアイドル性を活かしたキャラクターになっているのが妙にリアル。安易に奨学金を勧めず、現実を伝える場面はこれまでにない学園ドラマの視点でインパクトがあった。

 R 生徒の描写が少ないのは斬新に感じたが、一方で生徒たちの華やかさが皆無なので万人受けはしなさそう。櫻井の説得力ある熱弁が生徒の心に響かないというオチには大変満足。

 K 確かに。生徒が「そうか!」とならない部分が逆によかった。

 N 教員の眼鏡率の高さがネットで話題になっているけど、自分も気にはなった。眼鏡がキーになるのか勝手にチェックしていきます。

 ――「明日の約束」(フジテレビ系)は謎の死の真相を解き明かす学園ミステリー。井上真央が2年ぶりに連ドラ主演を務める。

 R 設定や映像演出がドラマっぽくなく、邦画を見ているような感覚。高校生の闇にスポットを当て、淡い色彩を取り入れた映像美やエグい場面&クラシック音楽の組み合わせ…。既視感も強かったが、何だかんだ楽しく見てしまう。ドラマとしては斬新なのかと。

 Y ヒューマンミステリーとして今後の展開はどうなるんだろう…と引き込まれる作品。ただ、完成度が高いからこそ、引き込まれるからこそ、毎回見るのがしんどいかも。

 K 毒親、ネグレクト…。思いのほかテーマが重かった。そして怖い。後ろから息子のLINEをのぞき見る仲間由紀恵、主人公の母親役の手塚理美。主人公も闇が深そうで。ながら見というより、じっくり見たい。

 ――主演・小泉今日子と脚本・宮藤官九郎が「あまちゃん」以来のタッグを組んだ「監獄のお姫さま」(TBS系)はどうだった?

 K まさにクドカン作品。笑いがありながらも謎があちこち散りばめられている。そしていつもながらテンポが素晴らしくいい。見ていて爽快です。

 N 冒頭の「サンジャポ」のセットとカンペ、「爆笑ヨーグルト姫」のネーミング。腹を抱えてというより、クスクス笑いながらリラックスして見るにはちょうどいい。

 R クドカン脚本の中では、今作のように週をまたいで時間を巻き戻していく展開はあまりなかったので新鮮だった。クドカン作品初となる伊勢谷友介が悪役を演じることで、いい意味で異物感が出ていた。

 Y 様々な仕掛けが楽しみ。その分、今後の伏線回収に頭を使いそう。

 S クドカン作品とあって期待値が高すぎたかな。あまりピンと来なかったのが正直なところ。ただ「犯罪者は時間を巻き戻せると思ってるんですよ。出てきたら犯した罪までチャラになると思ってるんです」というメーンテーマはいい。

 ――最後は「ユニバーサル広告社〜あなたの人生、売り込みます!〜」(テレビ東京系)。

 S NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の岡田惠和氏脚本とそのメンバーが4人が集合しているので“ロス”の人にはお勧め。勧善懲悪系ドラマが多い秋クールでこういう癒やし系は箸休めになって良いかも。

 K 和久井映見のキャラクター・さくらが、「ひよっこ」の愛子さんと被る。岡田氏らしく、会話劇が楽しめるのもいい。「本物だね…」というさくらの言葉が妙に染みます。

 N 「人生の花はいつ咲いても美しい」。広告会社が舞台だけにコピーがいちいち心に刺さる。「ここで結婚したいですか?」と尋ねられたさくらが「はい」と答えた場面。「すずふり亭」の省吾さんが頭によぎったのは私だけではあるまい。

 R 週末の人情もの。港町の牧歌的な雰囲気と社員たちの“やるときはやる”仕事っぷりがいい塩梅でマッチしていた。今後、広告社の面々が街を盛り上げていく展開になると思うので、どうか最後は大団円でうっぷんを爆発させてほしい。

【座談会参加者】S記者=40代男性、メシに明太子だけの僕。N記者=40代女性、過去に、あなただけのあたし。K記者=40代女性、酒に呑まれただけの私。Y記者=30代男性、ブタクサ花粉に悩まされるだけの僕。R記者=20代男性、世界にひとりだけの僕。

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