「50秒関ヶ原」の舞台裏は?真田家目線貫いた三谷氏脚本

[ 2016年9月12日 10:00 ]

大河ドラマ「真田丸」で関ヶ原に陣を張る石田三成(山本耕史)と大谷刑部(片岡愛之助、左)(C)NHK

 天下分け目の決戦、関ヶ原の戦いがたった50秒ほどで描かれた。11日放送のNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)第36話「勝負」の大胆な演出には、どんな舞台裏があったのか。制作統括の屋敷陽太郎チーフプロデューサーに聞いた。

 第5話「窮地」(2月7日放送)で描かれた本能寺の変(天正10年、1582年)がわずか20秒で済まされ、当時衝撃を持って受け止められたが、関ヶ原の戦いも実にアッサリしたものだった。

 番組終盤、「9月15日、石田三成率いる8万の軍勢は関ヶ原に陣を張った」と有働由美子アナウンサー(47)のナレーション。石田三成(山本耕史)が「いよいよだな」と言うと、大谷刑部(片岡愛之助)は「いよいよだ」と応じる。

 次のシーン。再び有働アナのナレーションは「対する徳川家康軍は9万。天下分け目の大戦さが今、始まろうとしている」。徳川家康(内野聖陽)の陣が映し出された。

 いよいよ合戦が始まるのかと思いきや、次のシーンは第二次上田合戦で徳川軍を退けた真田軍の祝宴(上田城)。そこへ佐助(藤井隆)が現れ、真田昌幸(草刈正雄)や信繁(堺雅人)らに関ヶ原の戦いの結果を報告し、第36話は終了。関ヶ原の戦いは実質たった2シーン、約50秒。合戦シーンはなかった。

 屋敷氏は「今回の関ヶ原の描き方は本能寺以上の衝撃をもって受け取っていただけるんじゃないかと思います」と自信を口にし「真田家にとってみれば、そうだったかもしれないという、ものすごいリアリティーがあります。長野で徳川軍と戦っていた人が、岐阜と滋賀の県境、関ヶ原であったことを当時の伝達手段で知るというのは、そういうこと」と作品の芯である「真田家目線」を貫いたら、こうなると説明した。

 とはいえ、脚本を担当する三谷幸喜氏(55)から台本を受け取った時は「ここまで潔いとは…すごい」と衝撃を受けた。台本を配ると、出演者からはこぞって「素晴らしい関ヶ原」と言われたという。

 関ヶ原の“当事者”を演じた内野や山本らがどう受け取ったか尋ねてみると「戦う場面にドラマがある時もありますが、『真田丸』はそういうことを求められている作品ではないことは皆さん、分かっているんじゃないですかね。プロセス、過程にこそドラマがあるという三谷ワールドのことを、出演者の方は分かっていると思うんですよね。そこを楽しんで演じていると思います」と話した。

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