被害者母、京都府警に相談していた「しつこく書き込み」

[ 2016年5月23日 10:25 ]

 東京都小金井市で、私立大3年でアイドルの冨田真由さん(20)が刺されて重体になった事件で、冨田さんの母親が事件前、「娘が嫌がらせを受けている」と電話で京都市内の警察署に相談していたことが23日、京都府警への取材で分かった。傷害容疑で逮捕された自称岩埼友宏容疑者(27)は京都市在住とみられている。警視庁小金井署は同日、殺人未遂と銃刀法違反の疑いで送検。自宅とみられる京都市のマンションを家宅捜索した。

 府警によると、母親は4日朝に右京署に電話。署員に「ブログやツイッターにしつこく書き込みされている」と相談した。岩埼容疑者の住所や氏名は出なかった。冨田さんが東京在住のため、署員は警視庁で詳しく説明するよう伝えたという。

 警視庁によると、冨田さんは武蔵野署を訪れて相談した際に「母親が右京署に相談したら、警視庁に行くように言われた」と話していた。

 一方、岩埼容疑者が冨田さんの共演者に「送った贈り物を全て返すよう冨田さんに伝えて」と要求する内容をツイッターに繰り返し書き込んでいたとみられることも判明した。岩埼容疑者は警視庁小金井署の調べに「(冨田さんに)プレゼントを贈ったが、送り返され憤慨した」と供述している。

 岩埼容疑者とみられる人物は1月以降、冨田さんのツイッターに執拗に書き込みを繰り返していた。この人物は4月末に冨田さんから、ツイッターでのやりとりを拒絶する「ブロック」をされたとみられる。

 その後、冨田さんと舞台で共演経験のある女優にも、10日間で約20回、「冨田真由に『全部返せ』と伝えてください」「早く返せ」などと書き込んでいた。同署は、冨田さんと直接のやりとりができなくなった岩埼容疑者が、不満の矛先を共演者に向けたとみている。

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2016年5月23日のニュース