夏ドラマは日テレが独走の様相 全作品2桁発進 2年連続3冠へ盤石

[ 2015年7月20日 08:30 ]

いずれも好発進した「デスノート」(左上)「花咲舞が黙ってない」(左下)「ど根性ガエル」(右)(C)日本テレビ

 7月クールの連続ドラマが続々と始まり、日本テレビが独り勝ちの様相を呈している。「デスノート」(日曜後10・30)が今年の民放連続ドラマの初回としては最高となる16・9%とロケットスタートを切れば「花咲舞が黙ってない」(水曜後10・00)は14・7%、「ど根性ガエル」(土曜後9・00)は13・1%。今や初回1桁台も珍しくない中、3作品とも好発進した。TBS「ナポレオンの村」(19日スタート、日曜後9・00)、フジテレビ「恋仲」(20日スタート、月曜後9・00)などの初回視聴率が判明するのは21日だが、20日現在、GP(ゴールデン・プライム)帯(午後7~11時)の連ドラがすべて2桁を記録しているのは日テレだけ。このまま7月クールで“貯金”が増えれば、昨年に続く年間視聴率3冠は盤石のものとなる。

 ともに漫画の実写化とあり、インターネット上などで放送前から賛否を呼んだ「デスノート」「ど根性ガエル」だったが、フタを開けてみれば注目度の高さを示した。

 「デスノート」は初回16・9%→第2話12・3%と数字を落としたが、2桁をキープ。日テレが好調の日曜夜に4月から新設したドラマ枠の第2弾。第1弾の「ワイルド・ヒーローズ」が全10話のうち、2桁が1度しかなかった(第2話=10・2%)。「デスノート」がこのまま2桁をキープすれば、成功と言えそうだ(「デスノート」は午後10時半から1時間ドラマだが、便宜上GP帯とする)。

 主人公・夜神月(やがみ・ライト)を天才から平凡な大学生とするなど設定を変更したが、データニュース社(東京)が行うテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)には「原作コミックとは違う設定が多く、おもしろい」(20歳・男性)「映画とはまた違っているので新鮮」(29歳・女性)などの感想が集まった。ドラマのアレンジ部分を前向きにとらえ、新しい楽しみ方が芽生えているようだ。

 「ど根性ガエル」は原作の世界から16年後、30歳になった主人公・ひろしを描く。初回はフジテレビ「人志松本のすべらない話」(11・7%)など裏番組を抑えた。

 昨年4月クールのヒット作の第2シリーズ「花咲舞が黙ってない」は初回14・7%→12・9%と下落したが、安定した痛快作。2 桁割れは考えにくい。

 TBSは「ホテルコンシェルジュ」(火曜後10・00)が初回9・4%→第2話8・5%。「37・5℃の涙」(木曜後9・00)が初回7・2%→第2話6・3%と苦しい。「表参道高校合唱部!」(17日スタート、金曜後10・00)と「ナポレオンの村」(19日スタート、日曜後9・00)の初回視聴率は21日に発表される。「ナポレオンの村」は4月期ナンバーワンの全話平均14・9%を記録し、視聴者の感動を呼んだ「天皇の料理番」の枠で後に続けるか、注目される。

 テレビ朝日は「刑事7人」(水曜後9・00)が初回11・8%、「最強のふたり~京都府警 特別捜査班~」(木曜後8・00)が初回9・7%、「エイジハラスメント」(木曜後9・ 00)が初回9・7%→第2話9・1%。「相棒」枠に新刑事ドラマ、木曜ミステリー枠に「京都迷宮案内」の橋爪功(73)と「京都地検の女」の名取裕子(57)による最強タッグ、木9は内館牧子氏の10年ぶり連ドラ脚本と話題作を揃えたが、やや物足りない。
 
 フジテレビは「HEAT」(火曜後10・00)が初回6・6%→第2話3・9%と早くも失速。「リスクの神様」(水曜後10・00)が初回7・0%→第2話6・0%。「探偵の探偵」(木曜後10・00)が初回11・9%→第2話7・5%と1桁に転落した。月9王道のラブストーリー「恋仲」(20日スタート、月曜後9・00)に命運を託す。

 テレビ東京「僕らプレイボーイズ熟年探偵社」(17日スタート、金曜後 7:58)の初回視聴率は21日に判明。

 日曜夕の「笑点」(後5・30)「真相報道バンキシャ!」(後6・00)「ザ!鉄腕!DASH!!」(後7・00)「世界の果てまでイッテQ!」(後7・58)「行列のできる法律相談所」(後9・00)「おしゃれイズム」(後10・00)を筆頭に、日テレのバラエティー番組の強さは今年も健在。ドラマの好調さが加われば、2年連続年間視聴率3冠へ鬼に金棒。夏ドラマは日テレが突っ走るのか、他局の反撃があるのか。動向を注意深く見守りたい。

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