貫地谷しほり「大殺界」でも幸先よし!初主演作で栄冠

[ 2014年1月23日 05:30 ]

<ブルーリボン賞>主演女優賞を受賞した貫地谷しほりは花束を渡され笑顔

第56回ブルーリボン賞 主演女優賞

 東京映画記者会(スポーツニッポン新聞社など在京スポーツ7紙の映画記者で構成)が選ぶ第56回ブルーリボン賞(13年度)の各賞が22日、決定した。主演女優賞は「くちづけ」の貫地谷しほり(28)が初受賞。

 若手実力派の一人で、映画常連の貫地谷。「くちづけ」は26作目の出演作だったが、意外にも主演は初めてだった。その作品でいきなりの主演女優賞。今年から最も運気が落ち込む「大殺界」に入ったそうで「どうしたんだろう。幸先がいいですね」と笑いながら「“くちづけ”を撮れたことだけで私の中では凄く大きかった。それを評価していただけて、本当に忘れられない作品になりました」と喜びを語った。

 台本を読んだ時に「これは今までと違う覚悟が必要だと思った」という役柄だった。知的障害者の自立を支援するグループホームに暮らす人々の絆や苦悩を描いた物語で、心は7歳児のまま大人になった女性という難役。これまで落語家や和菓子職人など、芸や技を必要とする役を演じたことはあったが「心の葛藤を感じた役は初めてでした。撮影に入るまでもずっと悩んだし、撮影中も毎日本当に苦しかった」と振り返る。

 役作りのため、実際にグループホームを訪問。そこでの入所者との交流から主人公のマコちゃんは生まれた。「堤(幸彦)監督が“マコちゃんはああいう可愛らしい人がいいな”と言った女性を参考にしました。可愛いマコちゃんのイメージは凄く大切に演じました」と明かす。

 映画以外にもドラマや舞台などさまざまな分野での活躍が目立つ。「ここ数年、意識が変わってきて自分の中でやりたいモノがはっきりしてきた」という。大切にしているのは「自分が100%の愛情を注げられる役かどうか。自分を磨く過程でもそういう時が必要だと思う」。演じることに正面から向き合う貫地谷が飛躍の時を迎えた。

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2014年1月23日のニュース