渋い脇役、演出家との二刀流…高橋昌也さん死去

[ 2014年1月23日 05:30 ]

死去した高橋昌也さん

 渋い脇役などで活躍した俳優で演出家の高橋昌也(たかはし・まさや)さんが16日午後5時55分、呼吸不全のため山梨県内の病院で死去した。83歳。東京都出身。葬儀・告別式は家族葬で行った。喪主は妻ちあきさん。

 高橋さんは、六本木に開場する新劇場「EX THEATER ROPPONGI」の落成公演として3月8日から始まる黒柳徹子(80)主演の舞台「思い出のカルテット~もう一度唄わせて~」を演出予定だった。

 93年には食道にがんが見つかり全摘出手術を受けた。

 俳優座養成所を卒業して54年に劇団新人会の設立に参加。その後、劇団四季を経て61年に文学座に入団。63年に芥川比呂志さんや岸田今日子さんらとともに脱退し、劇団雲を結成。75年に雲が分裂すると演劇集団円に参加した。87年には銀座セゾン劇場の芸術総監督に就任。96年から黒柳主演の海外コメディーシリーズの演出を務めた。映画は山本薩夫監督「浮草日記」(55年)や増村保造監督の「女の一生」(62年)などに出演。闘病を経て00年以降に俳優業を再開後は、「容疑者・室井慎次」(05年)や「クロユリ団地」「R100」(ともに13年)などの映画でも渋い演技を見せた。58年に女優加藤治子(91)と結婚、73年に離婚。翌74年に再婚し、45歳で長女に恵まれたが、99年に離婚。同年、38歳下の女性と3度目の結婚をして話題を呼んだ。

 ▼黒柳徹子 60年近いお付き合いでした。ラジオドラマ「一丁目一番地」では夫婦役を演じ、芝居を教えていただくことも本当に多かったです。昌也さんのように上品な、ユーモアが分かる、美しいことが好きな人はそういない。私たちが失ったものは本当に大きい。 

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2014年1月23日のニュース