痛恨失策の広島・野間「僕の責任」も新井監督「まだ3試合でしょ」 打線に光!本拠地6連戦で巻き返す

[ 2023年4月3日 05:01 ]

セ・リーグ   広島2-3ヤクルト ( 2023年4月2日    神宮 )

<ヤ・広>開幕3連敗の新井監督(撮影・長久保 豊)
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 広島は2日、ヤクルトに2―3で逆転負けし、04年以来19年ぶりの開幕カード3戦全敗を喫した。初回に秋山翔吾外野手(34)の先制三塁打で開幕から19イニング目にして今季初得点。同点の8回に野間峻祥外野手(30)の失策が絡んで決勝点を献上した。初勝利が遠い新井貴浩監督(46)は打線に上昇の兆しを見て取り、4日からの本拠地6連戦で出直しを誓った。

 試合は同点の終盤8回に暗転した。先頭・村上が放った右翼フェンス直撃の打球を、堅守のはずの野間が処理にもたつく。足を滑らせ、内野への返球もバランスを崩して悪送球となり、まさかの本塁生還(二塁打と失策)を許した。痛恨の決勝点を献上。野間はうなだれる。

 「ちょっと慌ててしまった。(打球が)風で戻ってきたので捕れる判断だったんですけど。僕の責任です…」

 低調だった打線は幸先よく先制した。初回1死一塁で秋山が適時三塁打を右前へ運び、スライディング捕球を試みたサンタナが後逸する間に一走・菊池が長駆生還。88年の阪神とセ・リーグワーストで並んでいた開幕からの連続無得点を18イニングで止め、不名誉な記録更新を阻止した。

 「とにかく早く勝ちたいと思うし、やるしかないから。投手が頑張っているのは、みんなが思っているので、また(地元に)戻って勝つことを考えればいいんじゃないですか」

 秋山は言葉に力を込める。開幕カード全敗は04年の中日3連戦以来19年ぶり。2試合連続で零敗を喫した打線は、しかし、徐々に当たりが戻りつつある。2回はデビッドソンに待望の来日1号が飛び出し、西川も6回にライナーで今季初安打となる右前打を放った。

 「まぁ、精いっぱいのプレーだからね。何とかしよう、したいという姿勢は伝わるよね」

 新井監督は、失策がついた野間の懸命なプレーを責めず、攻撃陣から感じ取った明るい兆しを強調する。

 「今日はヒット8本だけど、各打者が捉え始めているなというふうに見えるよね。捉えた当たりが正面だとか、捕られたりだとか、結構あった。いい感じで力みが取れてきているんじゃないかな」

 たとえ結果が伴わなくても下を向かず、前向きにチャレンジするのが新生・新井カープの方針だ。4日からはマツダスタジアムで6連戦。「まだ3試合でしょ。オッケー?」。指揮官は帰り際にそう発信し、地元での巻き返しに自信をのぞかせた。 

 【データ】広島の開幕3連敗は13年の4連敗(2戦目引き分け)以来10年ぶりで、開幕カード全敗に限れば04年の中日3連戦以来19年ぶり。広島監督就任1年目の開幕3連敗以上は61年門前監督3連敗、73年別当監督5連敗、99年達川監督3連敗に続く4人目。

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2023年4月3日のニュース