日本ハム・加藤貴 5回零封の開幕デモ わずか48球の「カドックス」ペースで快投

[ 2023年3月16日 06:00 ]

オープン戦   日本ハム2-1西武 ( 2023年3月15日    エスコンF )

<日・西>力投する先発の加藤貴(撮影・高橋 茂夫)
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 開幕投手に内定している日本ハムの加藤貴之投手(30)が先発。5回を1安打無失点、わずか48球で片付け、100球未満での完封勝利「マダックス」ペースで完璧な投球を披露した。次回は22日のソフトバンク戦(エスコン)で6イニングをめどに先発予定。最終調整し、1カードだけ先行開幕する30日の楽天戦に向かう。

 昨年4月19日の楽天戦だ。加藤貴は90球での完封で「マダックス」を達成し、新庄監督に「カドックス」と命名された。この日は5回を投げ、48球で1安打無失点。まさに“カドックスペース”で、ほぼ完璧に西武打線を封じた。

 「テンポ良く打者に打ってもらうというか、どんどんストライクゾーンで勝負できたと思う」

 変化球を主体に内野ゴロ7個、フライアウト6個と寄せ付けなかった。3回に右前打で唯一許した走者も、1死一塁から三塁寄りのゴロを自ら処理し、ランニングスローで投ゴロ併殺に斬った。5回を打者15人で封じ、「今日、抑えられたのは(捕手の)伏見さんと野手のおかげ」と感謝した。

 過去の実戦3試合でいずれも失点。自身が理想とする昨季のような、打たせて取る投球が戻らなかった。「昨年との差があって気持ちが悪かった」。この日はバッテリーを組んだ伏見に配球を一任。昨季までほぼ投げていなかったというチェンジアップを駆使するなど、既成概念のないリードが復活の好投を呼んだ。

 今季実戦4試合目で初の無失点。チームの新球場「エスコンフィールド北海道」での対外試合初勝利となるサヨナラ勝ちにつなげた左腕は「自分のボールが投げられていることが一番」と言った。ひょうひょうと腕を振る。いつもの加藤貴が、開幕を前に戻ってきた。(清藤 駿太)

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2023年3月16日のニュース