ソフトB・和田 開幕ローテ入り濃厚 42歳「縦スラ」収穫4回1失点 侍にもエール「次が一番大事」

[ 2023年3月16日 05:00 ]

オープン戦   ソフトバンク1―2巨人 ( 2023年3月15日    ペイペイ )

<ソ・巨>ソフトバンク先発・和田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの和田毅投手(42)は15日、巨人とのオープン戦に先発し、4回2安打1失点7奪三振。2月の宮崎キャンプでは左太腿裏の張りで出遅れたが、衰えを感じさせない2006年WBCの世界一メンバーが、スピード回復で開幕ローテーション入りを濃厚にした。21年東京五輪で金メダルに貢献した栗原陵矢外野手(26)も初回に3号ソロを放つなど、好調ぶりを見せつけた。チームは敗れ、3連敗となった。

 4回2死、最後の62球目にこの日、最速タイの144キロが出た。和田は内角直球でブリンソンを見逃し三振に仕留め、7つ目の三振を奪って役割を終えた。ただ、4回2安打1失点の安定感でも満足していない。まずは反省から振り返った。

 「(本塁打を浴びた)丸選手のとこ。外角4球続けたのは自分とタニ(谷川原)の反省。あの場面はシーズンでやっていけない」

 1―0の4回先頭、2ボールから追い込んだ後に丸への外角142キロ直球を左翼席に運ばれた。ただ、失点はこれだけだ。打者14人から空振り12球、ファウルは16球。カウントを有利にし、料理する攻めの組み立てだ。

 「収穫のあった登板でした」と2度目のオープン戦を振り返る。前回は温存した新球種「縦スラ」を試した。握りはカーブでスライダーの変化。球速帯は持っていなかった120キロ台の中盤。春季キャンプから改良を加えてきた。4回1死での中田翔への4球目はファウルとなったが、バットをへし折った。

 「イメージ通り空振りが取れたし、中田選手のバットを折れた。より混ぜていけば、もうちょっと打ち取りやすくなるかもしれない」。新たな武器だ。

 左脚の違和感で春季キャンプ中は出遅れたが、開幕には十分に間に合う。8日のヤクルト戦は2回1安打零封。ローテーション入りに関して、藤本監督は高評価をし続ける。

 「(開幕ローテ入りは)今日(の出来)ならば、大丈夫ですね」。このまま水曜日に投げ続け、4月5日オリックス第2戦で先発する可能性が高まる。「言われたところで投げられるように準備したい」と本人は謙虚だが、周囲の評価は上昇の一途だ。

 06年WBCで世界一になった42歳。当時のメンバーで現役を続ける投手は和田だけだ。奮闘する侍たちへ、最後にエールを付け加えた。「ちょいちょい見ています。次(準々決勝)が一番大事です。すげえな大谷くん。凄い選手しかいない」。ただ、そう言った和田も十分に凄い。(井上 満夫)

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2023年3月16日のニュース