大谷翔平 4戦連続安打も一発出ず…ゲレロに44号並ばれ本塁打王へ再出発

[ 2021年9月14日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス1ー3アストロズ ( 2021年9月12日    ヒューストン )

<アストロズ・エンゼルス>8回1死一塁、大谷は右前打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が12日(日本時間13日)、アストロズ戦で4試合連続安打の右前打を放つも本塁打は出ず、2位だったウラジーミル・ゲレロ内野手(22=ブルージェイズ)についに44本塁打で並ばれた。両者が本塁打数で肩を並べるのは6月28日以来、76日ぶり。残り19試合。し烈な争いがいよいよクライマックスに突入する。

 外角に沈むチェンジアップ。それもボールゾーンの球を引っ張った。2点を追う8回1死一塁。大谷が鋭い当たりの右前打で、4試合連続安打とした。だが、注目の本塁打は出ず。44号を放ったゲレロについに並ばれた。

 大谷は球宴を境に33本から11本に失速した。ここまで欠場は4試合。10日の登板後に「(体に)多少、張りとか残っているものはある」と話したことで、この日の試合前に米メディアからジョー・マドン監督に開幕から二刀流でフル回転していることによる疲労を懸念する質問が飛んでいた。指揮官は「深刻ではない。トレーナーからも報告はない」と強調したが今3連戦でフェアゾーンに飛んだ打球は全て右方向。連続安打こそ続いているが、バランスを崩す前兆とされる引っ張り傾向の打撃は気掛かりだ。

 ただ一方で今季は右方向への強い打球が本塁打量産につながっている。44本塁打中、右方向が29本。以前に「右方向は角度さえつけばある程度、当てただけでも(スタンドに)入るもの」と話したこともあり、低反発球導入の今季は特にこのスタイルを続ける。本来は球を引きつけて中堅から逆方向に強い打球を放つのが持ち味だが、仮に変更すれば柵越えの確率が下がる可能性もある。大谷、ゲレロ、さらに42号で追うペレスも残り19試合。このままの打撃を続けるかどうかはタイトルへの鍵となりそうだ。

 プレーオフ争いの色が濃くなる球宴後に相手のマークが厳しくなり四球が大きく増えた。同僚のトラウトが故障で長期離脱中で前後の打者が迫力不足。相手は大谷にさえ打たせなければいいという状況が続く。対照的にブルージェイズはゲレロ以外も強打者が並ぶ。

 エ軍はプレーオフ進出が絶望的な状況。モチベーションの維持が難しい状況で二刀流ながら本塁打のタイトルを争う大谷は、ファンにとって希望の光だ。(柳原 直之)

 《次回登板は18日以降》大谷の10勝目を目指す次回登板は17日(日本時間18日)からの本拠地アスレチックス戦以降となった。ジョー・マドン監督が明かした。前回10日のアストロズ戦は4回途中6失点で今季2敗目を喫し、自身の連勝も8でストップ。被安打9はメジャー自己ワーストだった。1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」へ2度目の挑戦となる。

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