阪神・梅野 城島以来の「全試合出場」宣言!大トリ契約更改、単年1億1000万円

[ 2020年12月23日 05:30 ]

契約更改を終え、会見に臨む梅野
Photo By 代表撮影

 阪神の梅野隆太郎捕手(29)が22日、西宮市内の球団事務所で交渉し、1000万円増の年俸1億1000万円で契約を更改した。背番号2で臨む来季へ向けて球団捕手では10年城島健司以来の全試合出場を宣言。来季中に取得予定の国内フリーエージェント(FA)権についても言及し、勝負の1年へ決意をみなぎらせた。(金額はすべて推定)

 大トリで契約更改を終えた梅野は、力強い視線で来季を見据えた。掲げたのは低くないハードル。“未踏の領域”へ決意を固めた。

 「キャリアハイという数字を出し、チームが優勝できるように。個人的にも全試合出場、そこにもプライドを持って、頑張っていきたいと思います」

 10年の城島以来となる捕手での全試合出場へのこだわりは、正捕手としての意地に他ならない。今季味わった屈辱が原動力。開幕直後は他選手との併用が続いて出場機会が限られ、9月には右脇腹を痛めて戦線離脱した。

 「悔しい思いをしているからこそ、(全試合へ)思いは強い。(逆境を)はね返す力は強く持っているので」

 18年の132試合出場が自己最多。坂本、原口ら捕手陣の層の厚さを考えれば決して簡単ではないミッションだけに「戦う体力、ケガしない体、そういうのも含めてじゃないと最高峰のことはできない」と最高の準備を期した。

 6月で30歳となる来季8年目は、順調にいけば国内FA権を取得予定。単年契約を結んだことも明かし、素直な気持ちを言葉にした。

 「自分も順風満帆に来たわけじゃない。自分の価値を上げていかないといけない。とにかくキャリアハイを出して、必要とされるものを作り上げて。評価をもらえるところに関しては、いろんなところで考えていきたい」

 球団からは「梅野なくして優勝はできない」と高い期待を寄せられた。今季まで選手会長を務めた男が燃えないわけがない。「背番号も2に変わりますし、自分自身、30歳の歳を迎え心機一転、優勝するという意気込み。応えられるように」。野球人生の大きな分岐点となる1年で、一気に高みへ駆け上がる。(遠藤 礼)

 ○…阪神は全選手の契約更改を終え、推定年俸の高い順で(1)西勇(2億円)、(2)糸井(1億8500万)、(3)梅野(1億1000万円)、(4)大山(1億円)。1億円以上が4人は、2人(片岡篤史=1億8000万円、星野伸之=1億円)だった02年以来の少なさ。仮に梅野が来オフにFA移籍すれば、補償(人的補償プラス年俸の50%、もしくは、年俸の80%)を伴うAランク(1~3位)とみられる。

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2020年12月23日のニュース