青学大のスローガンは「日本一」 黄金時代復活へ 151キロ腕の森「155キロまで上げたい」

[ 2020年12月23日 15:14 ]

14年秋以来の1部昇格、黄金時代復活へ燃える泉口主将(右)とエース森
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 東都大学の青学大野球部は23日、相模原市の同大施設で年内の練習を終えた。14年秋以来の1部に昇格したチームは来春、久々の神宮で「ブルー旋風」を巻き起こす。

 シートノックで締めた全体練習。ナインが輪をつくった中心で、泉口友汰主将(3年、大阪桐蔭)が勝負のシーズンへ切り出した。「来年はさらに厳しい戦いになるだろうけど、全員が意識を高く持ってオフを過ごして欲しい」

 17年センバツVメンバーとはいえ「戦国東都」のハードさは理解している。「圧倒的な戦力はなくても、終盤に粘って負けないチームを目指したい。スローガンは“日本一”。今までは、その権利もなかったですから」。初の神宮で全員に重圧はかかるだろうが「劣勢でもベンチで声が出る。自分たちの戦いができれば」と平常心を強調した。

 理想は小久保裕紀(ソフトバンクヘッドコーチ)井口資仁(ロッテ監督)らを擁し、全日本大学選手権などを総なめにした90年代黄金時代の復活だ。「覚えてます。僕らも全国大会に出れるチャンスをまた頂いたので」。泉口は語気を強めた。

 最速151キロを誇るエース森圭名(3年、富山第一)も思いは同じだ。「自分の強いボールを低めに投げたい」。高2年夏に甲子園出場も、青学大入学後は伸び悩んだため昨夏、トルネード気味にフォームを矯正。94年センバツで完全試合を達成した同大OB・中野真博コーチ(44)に助言を仰ぎながら着実に成長してきた。「チームが最優先ですが、個人的にはプロを目指してます。155キロまで球速を上げられれば」と理想は高い。だからこそ「来年は“森が先発すれば、先発完投は当たり前”と言われるようになりたい」と目を輝かせた。

 就任2年を終えた安藤寧則監督(43)が教え子を頼もしそうに見渡した。「学生が本当によくやってくれた。野球への取り組み方、意識が徐々に変わってきた」

 19年1月の就任当時から学生と同じ寮内に寝泊まりし、コミュニケーションを深めてきた。96~99年の青学大在籍時はレギュラーではなかったが、大学日本一から2部降格と「天国と地獄」を味わっている。

 「自分は河原井(正雄前監督)が築かれた自主性の文化を継承して、より良いものにしていくのが役目。だから神宮のフィールドに戻って青山のユニホームを校友、OB、OGにまた見てもらえればうれしいんです」と笑顔で話した。

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