中日・大野雄、更改でも“直球勝負”大型契約堂々公表、3年最大10億5000万円「頑張らなあかん」

[ 2020年12月23日 05:30 ]

大トリで契約更改を終え、来季の目標を書き込んで意気込む中日・大野雄(撮影・椎名 航)
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 沢村賞に輝いた中日・大野雄大投手(32)が22日、名古屋市内の球団事務所で1億3000万円から131%増の年俸3億円プラス出来高5000万円の3年契約を結んだ。今季取得した国内FA権を行使せず残留。大型契約の金額を堂々と公表し、10年ぶりリーグ優勝を目指す来季へ勝利数と貯金の大幅増を目標に掲げた。

 真のエースには、駆け引きも、小細工も必要ない。大トリで臨んだ契約更改。注目の新年俸を聞かれ、大野雄はマウンドと同じ「直球勝負」で、目いっぱいのボールを投げ込んだ。

 「金額ですか? 年俸が3億円の出来高が5000万円、(契約年数は)3年です」

 これほどの高額プレーヤーが明言するのは珍しい。中日では岩瀬仁紀、川上憲伸に続く3人目の3億円投手。131%のアップ率は成績を見れば、納得するしかない。20試合で11勝6敗。防御率1・82で2年連続のタイトルを獲得しただけでなく、圧巻の6完封を含む10完投をマークし、「ミスター完投」の異名も得た。8年ぶりAクラスに貢献し、球界No・1投手を意味する沢村賞も受賞。「すごく高い給料をいただくので、頑張らなあかんと思いました」。金額で示された期待に来季への思いを強くした。

 国内FA権を行使せず、真っさらな気持ちで臨む21年。2つの数字へこだわりを示した。「勝ち星を増やしたい。今までは自信がなくて言えなかった。こうやったら負けへんという感じはつかんだ」。そして、貯金数は1学年下のライバルから受けた刺激が大きい。

 「今年、僕が5つで、菅野が12かな。優勝するには、そういう投手が必要」。先頭に立つ意気込みを見せ、最低ラインを「10」に設定した。2桁貯金が実現すれば、10年ぶりのリーグVに自然と近づく。「来年は優勝を狙えるんちゃうかな、と」。変わらぬ有言実行で、3億円の価値をマウンドで見せていく。(堀田 和昭)

 ○…中日投手の年俸3億円到達は大野雄が3人目。岩瀬仁紀が06年年俸の3億500万円、川上憲伸が07年3億4000万円で大台到達して以来14年ぶり。最高年俸は岩瀬の12年4億5000万円で、これは野手も含めた球団最高額。
 

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2020年12月23日のニュース