巨人ドラ1・平内 新人王へ超回復の秘密兵器は“ハンドパワー”

[ 2020年12月20日 05:30 ]

4Dの筋膜リリース機器「ラクリス」で新人王を目指す巨人ドラフト1位の平内
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 巨人のドラフト1位右腕・平内(亜大)が「ハンドパワー」で、新人王を目指す。1年目から先発ローテーション入りが期待され、背番号11を託された即戦力右腕。3月に右肘クリーニング手術を受けたが、9月に自己最速156キロをマーク。超回復の裏には秘密兵器の存在があった。

 「ラクリス」と呼ばれる4Dの筋膜リリース機器。インストラクターが軽微電流が流れるグローブをはめ、筋肉の癒着部分(コリ)や周辺をストレッチケアしていくものだ。コリをやわらげ、元の位置に戻すことで可動域を最大限にし、パフォーマンスの向上につながる仕組みだ。

 平内は今年3月に右肘をクリーニング手術。本格的な投球再開は7月からだったが、5月、亜大の生田勉監督にすすめられて定期的にケアを受けていた。「手術明けで肘にしこりが残っていたり、後ろに肩をまわすとひっかかるのが気になっていたが、まったく違和感がなくなった。これのおかげで秋に投げ続けられた。なくてはならないもの」。驚異的な回復を見せ、ドラフト前の9月に自己最速を156キロまで更新し、1位指名を受けた。

 巨人はエース・菅野がポスティングシステムの申請を行い、来季はメジャー挑戦か残留か熟考中。FAで井納を獲得するなど先発陣の底上げは必須で、平内への期待も大きい。「新人王を狙って頑張っていきたい」。秘密兵器でMr・ヘイナイ、キテます。

 ≪「ゴッドハンド」の即効性≫電気マッサージといえばパッドや棒を使ったものが一般的。「ラクリス」は、手袋状になり360度からピンポイントで筋肉にアプローチすることが可能となった。一般の人なら約20分で全身のコリがとれ「神速」「ゴッドハンド」とも称される即効性が魅力。顔や頭皮ケアも可能で、アスリート以外にも美容のためにケアを受ける女性も多いという。

 開発した健康情報連携機構の脇谷泰三氏(54)は「私自身、今も草野球をしていて野球のおかげで人生がある。野球に恩返ししたい」と話す。開発の出発点は、子供世代の故障をなくしたいという思いだという。「大学入学時ですでにメスを何度も入れている選手もいる。鬼のように練習するなら、鬼のようにケアしないとダメ」。元々、機器の営業担当で、医師らと短時間で効果的にケアできる機器を考案。12歳以下の野球国際大会「カル・リプケンワールドシリーズ」に出場した日本代表のメディカルケアも担った。また、プロ野球をはじめ、今年Jリーグで圧倒的な強さで2年ぶりに優勝した川崎Fも導入するなど広まりを見せている。

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