阪神・マルテ 109日ぶり1軍で初回に決勝弾 「ミンナ、タダイマ」 残り16戦で残留へ巻き返し

[ 2020年10月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-0広島 ( 2020年10月21日    甲子園 )

<神・広(22)> 初回1死一塁、マルテは先制2ランを放つ (撮影・後藤 大輝)
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 阪神のジェフリー・マルテ内野手(29)が21日の広島戦に「3番・三塁」で先発復帰。左ふくらはぎ痛から109日ぶりの出場で、初回に決勝の3号2ランを放った。チームの今季通算本塁打も100に到達した。

 全身を使って3カ月分の悔しさをフルスイングに込めた。戦列復帰した最初の打席でマルテが決勝2ラン。表情をめったに崩さない男もこの時ばかりはベンチ前で吠えた。

 「ここに戻って来ることを目標としていた。たくさんのファンの方が来てくれる前で達成できてよかった。打席に入る前はいろんな感情があったが、ファンの方が喜んでくれるためにホームラン打とうと思っていた。みなさんの前で打てて本当によかった」

 完全復活を印象づけた。初回1死一塁で遠藤の131キロスライダーを左中間へ。7月4日広島戦以来の先発で同じくこの試合以来109日ぶりの一撃が飛び出し、年間のチーム本塁打も3年ぶりに100本に到達した。

 「つらかった部分は多かったですけど、自分は野球が大好きなので。また戻ってこれたので、これからは精いっぱい、頑張りたい」

 苦しい道のりだった。7月4日の広島戦で左ふくらはぎを痛めて同11日に出場選手登録を抹消された。リハビリを経て8月8日のウエスタン・リーグの広島戦で一度は復帰するも、同箇所を再発して長期離脱を余儀なくされた。それでも下を向くことなく懸命にリハビリに努めた。気分転換は自宅周辺の散策。休日には海が望める場所で写真を撮影し、自身のSNSに投稿するなどしてリフレッシュも欠かさなかった。

 お立ち台では「ミンナ、タダイマ」と日本語で報告。矢野監督からも「状態がみんな上がってないので、起爆剤になってほしいところでね。最高の結果で応えてくれた」と称えられた。

 故障で離脱していた分、残り16試合は全力で巻き返しを期す。「いい形で終われるように」。来季残留に向けてもM砲の逆襲は最後まで続いていく。 (長谷川 凡記)

 《チームは100本塁打に到達》マルテ(神)が復帰初打席の初回、左中間へ先制の3号2ラン。抹消前の最後の試合、7月4日の広島戦初回に2ランを打って以来109日ぶり。マルテは前回本塁打のあと、3回第2打席の遊ゴロで左ふくらはぎを痛めて途中交代していた。また、チームは今季100本塁打に到達。17年の113本以来3年ぶりの3桁で、11年以降10年間の到達は2度だけだ。現在シーズン104試合目。シーズン本塁打数が試合数を超えれば10年の173本(144試合)以来になる。

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