巨人・菅野 新フォーム完成!3.24以来の実戦も4回1失点「違和感なく投げられた」

[ 2020年6月3日 05:30 ]

練習試合   巨人7―9西武 ( 2020年6月2日    東京D )

<巨・西>新フォームの菅野(撮影・尾崎 有希)
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 完成した新フォームから投じたボールが森の懐をえぐった。初回2死。巨人・菅野がこの日最速の151キロ内角直球で見逃し三振を奪った。昨季のパ・リーグMVPの森の腰は引け、手が出なかった。

 「この2カ月しっかり磨いてきたストレートをああいう形で投げられたのは収穫」

 2回先頭では、昨季の本塁打王の山川も142キロのフォークで空振り三振。こちらはタイミングを完全に外す形で、リーグを代表する2人を連続三振に斬ってとった。

 3月24日の中日との練習試合以来となる実戦登板にも「違和感なく投げられた」。3回にスパンジェンバーグに一発を浴びたが、4回2安打1失点。東海大の後輩で開幕スタメンの可能性のある大城とバッテリーを組み、5三振を奪うなど、万全な仕上がりを見せた。

 今季、腕から始動する新フォームに変更し、オフから微調整を続けてきた。胸の前にあるグラブを一度下げてから、顔の右側に引き上げていた始動を、この日は胸の前の位置からそのまま顔の右側へ。さらに左足を上げた際に、へその辺りに置いていたグラブを、胸の前に持ってきた。「グラブの位置や足の上げ方も含め工夫してやってきた。無駄な動きをなくすというところで今のフォームに落ち着いた。これが完成形と言っていいと思う」。個人調整期間中も試行錯誤を続け、「20年型」のシンプルなフォームにたどり着いた。

 真摯(しんし)に野球と向き合っていた姿に原監督も「集中力のある練習というか、野球に取り組んでいた」と賛辞を贈った。6月19日の開幕・阪神戦までの調整登板はあと1試合の予定だ。自主練習期間中には自宅でも「テレビで流れていた昔の野球の映像を見たり、極力野球から離れることをせず、いろんな角度から試合を見ていた」とモチベーションを保った。心技体、エースの臨戦態勢は整っている。(青森 正宣)

 ▼巨人・大城(バッテリーを組んだ菅野について)全球種投げてくれて、改めて凄いピッチャーだと思いました。(2回2死二塁で一塁強襲の適時打)なんとか還そうと打席に立ちました。結果的にタイムリーになってよかったです。

 【菅野過去の開幕投手】

 ☆14年=3月28日阪神戦(東京ドーム) プロ2年目で初の大役を務め、7回を8安打4失点(自責0)。初回に150キロを2度計測し、球団では54年ぶりの2年目での開幕戦白星。

 ☆15年=3月27日DeNA戦(東京ドーム) 7回を7安打1失点の好投。2回の打席では左上腕に死球を受けたが大事には至らず、球団では19年ぶりの2年連続開幕戦勝利を飾った。

 ☆16年=3月25日ヤクルト戦(東京ドーム) 7回を5安打無失点で3年連続白星。4年連続の斎藤雅樹以来、球団2人目の快挙で、高橋由伸監督の初陣に花を添えた。

 ☆18年=3月30日阪神戦(東京ドーム) 2年ぶり4度目の大役も、福留、大山に被弾するなど自己ワーストの12被安打。7回5失点でマウンドを降り、自身初の開幕黒星を喫した。

 ☆19年=3月29日広島戦(マツダ) 自身初の敵地での開幕マウンドとなり、7回を4安打1失点。しかし打線が大瀬良に11奪三振を喫するなど無得点に終わり、2年連続黒星。

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