阪神・岩貞 熊本地震から4年 中継ぎに配置転換でも変わらぬ思い 支援活動今年も

[ 2020年4月14日 05:30 ]

阪神の岩貞                              
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 熊本地震からで4年を迎える。阪神・岩貞にとっては故郷を思い返す特別な日も、今年はマウンドに上がることは叶わなかった。震災直後だった16年4月16日の中日戦では7回無失点の快投。腕を振ることで体現してきた復興への強い思いも、コロナ禍に阻まれた。

 当時、熊本市内の自宅が被災。震度7を計測した益城町に住む親戚の家は倒壊し、仮設住宅での生活を余儀なくされた。17年から1勝につき10万円の義援金、1奪三振につき益城町の少年野球チームに軟球1ダースを寄贈。今年へ向けても「やるからには胸張ってできるように。多くできるようにやっていきたい。100万円ぐらいできたら」と意気込んでいた。ただ、先発投手として地道に続けてきた支援活動の内容が、今年は変更されるかもしれない。

 3月上旬から中継ぎに配置転換。本格的にリリーフを務めるのはアマチュア時代も通じて初めてで、プロ7年目にして大きな挑戦に挑む。3月20日、本紙の取材に“新天地”への決意を明かしていた。「ピッチャーである以上、バッターを抑えるのは同じ。先発への未練というか、戦力というところにこだわってやっていきたいので。チームのために1アウトでも多く取れるように。ただ、それに向けて毎日、準備していくだけです」

 16年に10勝を挙げた過去にすがらず、ポジションにもこだわりはない。いち選手として優勝を目指す当たり前の気持ちは、熊本復興への思いにも通じる。(遠藤 礼)

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2020年4月14日のニュース