矢野阪神、開幕投手は白紙!志願者も募集「どんどん出てきて」

[ 2018年11月10日 11:10 ]

円陣を組む投手陣と矢野監督
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 名乗りを上げろ!阪神・矢野燿大監督(49)が9日、来季開幕投手は現段階で白紙であることを明かした。15年から今季までは4年連続でメッセンジャーが大役を務めたが、来年3月29日にあるヤクルトとの開幕戦(京セラ)については未定を強調。矢野阪神の初陣は誰に託すのか――。志願者の登場を待望するなど、新たな春を見据えた。

 大役を狙うサバイバルのゴングが鳴った。3月29日に決定したヤクルトとの来季開幕戦。その先発マウンドを託されるのは誰か。15年から今季までは4年連続でメッセンジャーが大役を務めてきたが、矢野監督は現段階で全くの白紙であることを強調した。

 「全く考えてもなかった。それは(今は白紙)そうやろ」

 無理もない。秋季キャンプ中ということもあり、現在はチームの底上げへ向けた選手強化が最優先事項。頭の中にまだ「開幕投手」という文字はない。

 昨年は金本前監督が異例とも言える早さで、11月中にメッセンジャーを指名した。そんな指揮官の思いに応えるように、助っ人右腕は今季もチーム最多となる11勝をマーク。来季も絶対的な大黒柱であることに変わりはないが、矢野監督は例年通りに来春キャンプに結論を持ち越す考えを明かした。

 「開幕投手は俺が最終的に誰にするか判断しないといけない。(ただ候補者は)どんどん出てきてくれたらいい。その方が競争になっていい」

 選手間の激しい競争が、レベルアップにつながるという信念がある。前日8日には梅野が自身初の「ゴールデン・グラブ賞」を受賞したが、あえて正捕手のお墨付きを与えることはなかった。その方針は野手だけでなく、投手とて同じ。ポジションは与えるのではなく自らの力でつかみ取るものである以上、開幕投手に関しても一定の競争原理を持ち込む構えだ。

 「どこのポジションもそうやけど、競争をどれだけ作るかというのは俺らの仕事の部分があると思うから」

 実績と経験豊富なメッセンジャーを筆頭に、再起をかける藤浪、中堅の秋山らも候補になる。将来を嘱望される若虎が急成長すれば、大抜擢の可能性も否定できない。あるいは、自ら手を挙げるような志願者の出現も歓迎するつもりでいる。

 「オレが、という選手が出てきてくれてもいいし、楽しみやね」

 記念すべき矢野阪神の初陣は、どの投手によって幕を開けるのか――。一つの座を争うし烈な戦いは、まだ始まったばかりだ。(山本 浩之)

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2018年11月10日のニュース