慶大新チームを支える異色の副将・金沢 定位置はベンチ横の「ボールボーイ席」

[ 2018年11月10日 12:55 ]

大久保監督(右)の信頼も厚いボールボーイを務める慶大・金沢
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 東京六大学野球秋季リーグ戦は法大の優勝で閉幕。明治神宮大会が行われている最中で各校は新チームが始動している。

 惜しくも3連覇を逃したが巻き返しを誓う慶大には、異色の副将がいる。3年生の金沢爽(あきら)だ。本職は捕手ながら昨年春からリーグ戦の定位置はベンチ横の「ボールボーイ席」。下級生が務めることが多い試合運営のサポート役だが、良く通る大きな声でチームを鼓舞し続けた。「プレーヤーとして活躍するのは無理だが、チームが沈んでいる時こそ声を出して盛り上げるのが僕の仕事だと思っている」と話す。熊本・済々黌出身。慶大野球部に進んだ先輩に憧れ、1年浪人の末に門を叩いた。

 大久保秀昭監督は「ザ・慶応、というか、心の底から打ってほしい、守ってほしいという気持ちがいつもこもっている。献身的な姿勢を他の子にも見てほしいと思って、オープン戦ではいつもベンチで僕のそばに座らせているんです。リーグ戦ではメンバーには入れなかったけれど、ボールボーイもベンチの一員だと思っている」と信頼を寄せている。

 今年のスローガンにもあった「family」の精神の象徴的存在だった金沢は新チームで副将に就任した。レギュラー以外がいわゆる役職につくのは異例のケースだ。「もちろんプレーヤーとして活躍したいという思いがないわけじゃない。でも自分にできることに徹するのが大事だと思っている」。偉業こそ逃したが、今季も主力を欠いた中でも最後の最後まで優勝争いに絡んだ。金沢のように自らの立場を理解し、チームのために動ける人がいる。それが慶大の強さだ。(記者コラム・松井 いつき)

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