ラミ監督 奇策的中 1番筒香&2番ソトは広島・丸との本塁打王争いからひらめく

[ 2018年10月8日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA4―3広島 ( 2018年10月7日    マツダ )

<広・D>5回2死、先制2ランを放ったソト(左)とタッチを交わす筒香(中央)(撮影・坂田 高浩)
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 4位のDeNAは7日、広島に4―3で競り勝ち、クライマックスシリーズ(CS)進出へ首の皮一枚つながった。負ければ3年ぶりのBクラスが決まる一戦。アレックス・ラミレス監督(44)は筒香嘉智外野手(26)とネフタリ・ソト内野手(29)を1、2番に並べる奇策を打ち、2人が全4点を稼いだ。CS進出には1敗もできない状況で残り2試合を戦う。

 奇策が実った。3―3の9回1死二、三塁で、打席にはプロ入り初の1番に座った筒香。広島ベンチは勝負を避け、申告敬遠で1死満塁となった。続くは2番・ソト。「筒香は歩かされると思っていた」。勝負せざるを得ない中崎から、決勝の右犠飛を放った。

 「1番、2番を組み替えたところが機能した。何より試合に勝てたことが良かった」。ラミレス監督は満足そうにうなずいた。

 3連敗を喫し、あと1敗すれば3年連続のCS進出が消滅。その瀬戸際で奇想天外なオーダーを組んだ。4番の筒香を1番、ソトを2番に置く超攻撃型。筒香とソト、対戦相手の広島・丸が本塁打王を争っている状況がひらめきを生んだ。勝負を避けられれば、四球などでチャンスが広がる。得点にはつながらなかったが初回は筒香が四球、ソトが死球で好機を築いた。

 そして1点を追う7回2死二塁では筒香に打席が巡り、左中間に同点二塁打を放った。横浜高時代も不動の4番だったスラッガー。「(1番は)小さい頃に打ったことはあると思うけど、覚えていない。びっくりした」と振り返りつつ、結果を残した。ソトも5回にリーグ単独トップに立つ先制40号2ランを放った。そして9回に決勝点が生まれた。「筒香かソトのどちらかと勝負しなければいけない状況になるだろう」。試合前にそう話した指揮官の「予言」が見事に的中した。

 残り2試合を連勝し、9日に巨人が阪神に敗れればCSに進出できる。9日のヤクルト戦に向け、ラミレス監督は「筒香、ソト、ロペス、宮崎という並びにするかもしれない」と20発以上の4選手を並べることを予告した。固定観念にとらわれず奇策で「奇跡」を起こす。 (重光 晋太郎)

 《04年ラロッカ(広)以来8人目》ソト(D)がセ単独トップの40号。外国人が来日1年目に40本塁打以上は04年ラロッカ(広)以来8人目。チームでは横浜時代の03年ウッズに次ぎ15年ぶり2人目となった。また、来日初年度に本塁打王に輝くと昨年ゲレーロ(中)以来で、チームでは前記のウッズ以来となるがどうか。

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