【ハム浅間インタビュー】つらいリハビリ…原動力になった1年目の経験

[ 2018年10月8日 09:30 ]

レギュラー獲りへの思いを語った浅間
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 高卒4年目のスター候補生がいる。日本ハムの浅間大基外野手(22)だ。1年目から46試合に出場するなど将来を期待されながら以降はコンディション不良に悩み、昨年11月には「腰部椎間板ヘルニア内視鏡手術PED法」を受けた。完全復活、そしてレギュラー獲りへ――。CSを前に、胸の内にある熱い思いを激白した。 (構成・山田 忠範)

 ――高卒4年目の今季は7月下旬から1軍に定着し、31試合で打率・239、3本塁打、7打点。何より楽しそうに野球をやっている印象がある。

 「毎日、必死にやっているだけですけど、やっぱり腰の不安がなくなったのは大きい。それが楽しそうに見えるのかもしれないです。日々、課題に取り組み、クリアしながらやっている。プロに入って過去3年よりも充実していると思います」

 ――わずか19試合の出場だったプロ3年目を終えた昨年の11月1日に徳島県内で近年のコンディション不良の元凶でもあった腰の手術に踏み切った。

 「プロ入りして2年目に分離症、去年はヘルニアを発症した。元々、腰は張りやすかったけど、去年は(1軍の)アリゾナキャンプから違和感があった。不安を抱えたまま1年を過ごしたけど、このままでは駄目だと思った。完全に治さない限りは目標としているレギュラーなんてなれない。そんなに甘い世界ではないですから」

 ――つらいリハビリ生活を、どんな思いで乗り越えたか?

 「やっぱり手術は怖かったし、リハビリもつらかった。でも、とにかく“1軍でプレーしたい”という思いを持ち続けました。高卒1年目から使ってもらって、CSでもスタメン出場することができた。その経験をしているから“もう一度、あの舞台に”という思いで頑張れたと思う」

 ――周囲のサポートもあった?

 「手術を受けさせてくれた球団、リハビリを支えてくれたトレーナーの方々には本当に感謝しています。横浜高の恩師である渡辺監督(15年限りで勇退)からも手術後すぐに電話をいただき、“おまえはケガさえなければ勝負できる”と言ってもらった。トレーナーにも“今が全てじゃない。先のことを考えてやりなさい”と言われ、頑張れました。高校の先輩で先(6月)に同じ手術を経験した近藤さんにもいろいろと相談させてもらった。改めて、いろいろな方々に支えられていることを実感しました」

 ――レギュラー獲りへの課題は?

 「まずは痛みが再発しないようケアしてトレーニングも継続していく。あとは右肩が入り過ぎる打撃フォームの見直し。軸足(左足)に体重を乗せて、よりシンプルに、最短距離でボールにバットをぶつけることを意識してスイングしている。肩が入ると、どうしても大振りになって腰にも負担がかかるので」

 ――目標としている選手はいるか?

 「特に誰、という目標はない。打って、守って、走れる選手になりたい。昔はヤクルトファンだったので今でも憧れは青木さん。格好良いなと思います」

 ――13日から始まるソフトバンクとのCSファーストSに向けて打席数を増やすため、チームを離れて宮崎のフェニックス・リーグに参加する。

 「支えてくれている人たちに恩返しするにはレギュラーを獲って結果を出すしかない。でも今の自分は、どんな試合でも結果を出さなければいけない。CSに呼ばれる保証もないので。だから宮崎でもシーズンと同じ気持ちで打席に立つ。とにかく頑張るだけです」

 ◆浅間のプロ1年目 15年は46試合に出場して37安打を放つなど打率・285を記録し、2位でロッテと対戦したCSファーストSでは10月10日の初戦に「7番・右翼」で先発出場。高卒新人のCS先発出場はパ・リーグ初の快挙だった。

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2018年10月8日のニュース