ナバーロ あいさつ代わり適時二塁打 選球眼ええやん2四球、走塁も

[ 2018年6月27日 05:30 ]

ウエスタン・リーグ   阪神9―3ソフトバンク ( 2018年6月26日    鳴尾浜 )

<神・ソ>5回、ロサリオ(左)の前で適時二塁打を放つ ナバーロ(撮影・後藤 正志)
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 阪神に新加入したエフレン・ナバーロ内野手(32=カブス傘下3A)が26日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に「3番・中堅」で先発し適時打デビューを飾った。

 鳴り物応援のない球場に、乾いた打球音が、より響いた。平日にも関わらず、鳴尾浜球場に多くのファンが詰めかけたことが、期待の表れだろう。その思いに応えるべく、ナバーロが見せた、あいさつ代わりの一撃に、虎党からは万雷の拍手が送られた。

 「2ストライクと追い込まれていたが、なるべく真ん中付近に来たボールを打とうと心がけていた。良いところに飛んでくれたね」

 遊ゴロ、二ゴロで迎えた5回無死二塁の第3打席。育成でサイド気味の右腕・野沢に2球で追い込まれたが、1ボール2ストライクから5球目の内寄り直球に差し込まれながらも打球は中堅手の頭上を越え、フェンス下部に当たる適時二塁打となった。試合前のフリー打撃で見せていたシュアな打撃を実戦でも披露。「やっと(就労)ビザが届いて、またプロフェッショナルな選手として(プレー)できてうれしい」と頬(ほお)を緩ませた。

 好打だけではない。6、8回はともにボール球に手を出さず四球を選んだ。特に8回は、左腕の川原に2ストライクと追い込まれてから外角への変化球を4球連続で見逃した。次打者・西田の中前打で躊躇することなく三塁進塁するなど走塁面でも合格点だった。矢野2軍監督は「打撃は自分の形を持っていて、強引さもない。走塁も意識を持っていそうだし、総合的にやれることが多いオールラウンドプレーヤー」と称した。

 中堅守備では2つの飛球を処理。右翼・島田が前進して捕球した際にカバーリングを怠る一幕もあったが、7回から移った一塁では捕手の構えたコースによって守備位置を変えた。藤本2軍守備走塁コーチは「最初は一、二塁間にすごい寄ってビックリしたけど、1球ごとに変えるのは守備に興味を持っている証拠」と説明した。

 待望の1軍デビューについて、矢野2軍監督は「上が欲しいというなら、この1試合で行ってもおかしくない」と早期昇格も可能とした。「まずは1軍に上がって活躍できるように、準備したい」。1安打2四球。期待がふくらむ、デビュー戦だった。(鶴崎 唯史)

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2018年6月27日のニュース