広島・福井逆襲の42球 初の2軍スタートも「いい意味で期待裏切る」

[ 2018年1月29日 05:30 ]

大野のブルペンで仕上がりの良さを披露した福井
Photo By スポニチ

 広島・福井優也投手(29)が28日、廿日市市の大野練習場で新春初めてブルペン入りし、捕手を座らせて力強く42球を投げ込んだ。プロ入り初の春季キャンプ2軍スタートをバネに、開幕後の逆襲を誓って背水の陣を敷く8年目。習得中の首の力を抜くフォームで制球を安定させ、スポット参戦から先発陣に割って入る意気込みだ。

 投じられた球がいかに力強かったか、ひときわ甲高い捕球音を聞けば歴然だ。大野練習場での合同自主トレ。福井は捕手を座らせて真っすぐのみ42球を投げた。表情に、投球に今季に懸ける意気込みがにじみ出ていた。

 「寒い時期だし、初めてのブルペンにしては、感触は悪くない」

 昨季は1勝3敗、防御率7・16。要所で四球から失点、自滅する悪癖が顔を出し、その度に苦渋の表情を浮かべた。いきおい秋季キャンプは2軍。今春も2軍からのスタートが決まった。プロ入り8年目で初の屈辱。右腕は淡々と受け止める。

 「秋もそうだったので、やっぱり…という感じ。そういう立場になったと思うし、逆に少し楽になった」

 背水の陣を敷く。例年通り新春は東京都内で4日に始動。師事する安福一貴トレーナーのもとで、強いストレートとフォームの安定性を追求しながら、23日まで自主トレに励んできた。逆襲の成就に向け、新たに意識するのは首の脱力だ。

 「右肘を上げるのに意識するのが首。肘が上がれば角度が付くけど、首に力が入ると上がってこない。力を入れないわけじゃなく、要は力の入れどころ」

 2月には30歳。口を突く言葉には意気込み一辺倒ではなく、冷静に振る舞おうという思いが透けて見える。結果を欲しがり、力んでは制球を乱す、あるいは自分を見失う。過去との決別――。誰に言われるまでもない。本人は十分わかっている。

 「スタートがどこであっても、最終的に上にいればいい話。気持ちを強く持ち、結果として出すだけ。まずは1軍で投げられる立場を築き、いい意味で期待を裏切りたい」

 リーグ3連覇の鍵を握る投手陣。中でも先発は、決まっているようで不透明感が拭えない。長いシーズン、福井が割って入る余地は十分ある。曲折を乗り越え逆襲へ。右腕は静かに燃えている。(江尾 卓也)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2018年1月29日のニュース