木更津総合・小池、土は持ち帰らず 昨年U18主将の兄超えるため

[ 2017年8月11日 08:20 ]

第99回全国高校野球選手権大会1回戦   木更津総合5―6日本航空石川 ( 2017年8月10日    甲子園 )

3回、二ゴロをさばく木更津総合・小池
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 ◆100回大会の主役たち

 兄から言われた通りだった。甲子園には魔物が棲んでいる――。まさかの逆転負け。3点のリードを9回にひっくり返された。まだあどけない顔で、小池は言った。

 「“甲子園ではあり得ない逆転をされる時もある”と言われていたけど、まさにその通りの結果になってしまった」。兄・航貴は昨年の木更津総合の二塁手。春、夏の甲子園ベスト8の原動力となり、U―18侍ジャパンにも選ばれて主将を務めた。その兄の後を受け、1年生ながら同じ二塁を守る。軽快な守備としぶとい打撃は兄にも劣らない。2回の甲子園初打席。1死一、二塁から右前打を放った。守っても、兄から譲り受けたグラブで4、8回に二ゴロ併殺を完成。息の合ったコンビを見せた遊撃手は昨年、兄と二遊間を組んだ峯村貴主将だ。「峯村さんに“楽にやれ”と言われて落ち着いた」

 まさかの展開となった9回。同点打は一、二塁間を抜けた。速い球足。信じられない思いで打球を追った。甲子園の土は持ち帰らない。「また来ると決めたので」。小池には、100回大会も101回大会もある。兄を超えるため、甲子園へ帰ってくるつもりだ。 (秋村 誠人)

 ◆小池 柊稀(こいけ・しゅうき)2001年(平13)8月3日、千葉県生まれの16歳。小4から磯辺シャークスで野球を始め、投手、捕手、内野手をこなして全日本少年軟式野球大会ベスト8。磯辺中ではエースで全日本春季軟式野球大会ベスト8。木更津総合では春季大会後に三塁手から二塁手に転向した。家族は両親と兄。1メートル74、64キロ。右投げ右打ち。

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2017年8月11日のニュース