阪神ドラ6板山 5番V打 80年岡田以来!36年ぶり新人中軸タイムリー

[ 2016年5月7日 08:08 ]

<神・ヤ>初回1死満塁、板山は先制の右前2点打を放ち、雄叫びを上げる

セ・リーグ 阪神2―0ヤクルト

(5月6日 甲子園)
 初めて上がった本拠地・甲子園のお立ち台は絶景だった。感想を聞かれた阪神・板山は「最高でーす」と絶叫し、最後にドラフト6位指名の意地とも思える粋なコメントを雨の中、詰めかけた3万6411人のファンに発した。

 「ルーキーは高山だけではないので、応援よろしくお願いいたします」

 歴史ある猛虎の5番に前日5日に続き座ったルーキーが大仕事をやってのけた。ドラフト1位・高山の左前打から築かれた初回1死満塁の第1打席。初対戦となった相手先発・小川の1ボールから内角カットボールをとらえた打球は一、二塁間を破り決勝打となる先制の右前2点適時打となった。亜大では主に1、3番を務め、5番の経験に乏しい中での一撃。球団新人が中軸を打って適時打を記録するのは1980年の岡田彰布以来、36年ぶりの快挙だった。

 「チャンスだったので、ファーストストライクから打ちに行こうと思って打席に向かいました」

 昨秋ドラフト会議で指名を進言しプロの世界へと導いた金本監督も「あの場面で、なかなかヒットというのはね。緊張したり力んだりして、なかなか出ないもの。よく打ってくれた」と初の満塁打席での決勝打に目を細めた。

 6位入団で、注目を集めるのは常に1位で同じ外野手の高山だった。それでもプロは実力の世界。地道に続けた努力が実を結んだ。

 「こういう日が早くきてほしいとは思っていましたが…。一生懸命に練習していて良かった」

 もちろん、プロ初のV打にも表情は緩めない。開幕戦で2番に座った横田がこの日に2軍降格。「競争」と言い続ける指揮官の言葉通り結果を出さなければ同じ道をたどる。「ウカウカできない。毎日が勝負」。5試合連続安打に8回には左前打を放って2試合ぶりのマルチ安打も記録。また一人登場した期待の新星が、甲子園で輝きを放った。 (山本 浩之)

 ≪岡田以来36年ぶり≫ドラフト6位新人の板山(神)が2試合連続の先発5番で、初回に先制の右前2点打。阪神新人のクリーンアップでの適時打は80年の岡田以来36年ぶり。97年の今岡も3番で先発した8月27日広島戦で1打点しているが、押し出し四球だった。板山はプロ初の勝利打点もマーク。阪神のドラフト下位(5位以下)新人による勝利打点は、10年10月5日ヤクルト戦(神宮)の藤川俊(09年5位)以来。甲子園の試合に限ると01年4月20日中日戦の藤本(00年7位)以来15年ぶり。

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