コリジョンルール初判定覆った 捕手じゃなく西武・高橋光投手に適用

[ 2016年5月7日 05:30 ]

<西・日>6回1死満塁、高橋光(右)が暴投し、二塁走者・浅間も本塁を狙いヘッドスライディング。一度はアウトの宣告も、ビデオ判定の結果、コリジョンルールが適用されセーフに

パ・リーグ 西武4―8日本ハム

(5月6日 西武プリンス)
 今季からプロ野球に導入されたコリジョン(衝突)ルールの適用で、判定が初めて覆った。本塁アウトからセーフへの判定変更で、手痛い失点をしたのは西武。本塁上での衝突を防ぐルールの対象者となったのは、何と投手の高橋光だった。

 3―2で迎えた6回。1死満塁から押し出し死球で同点とした直後のプレーだ。日本ハム・西川への2球目、フォークボールが暴投に。球が三塁ベンチ方向に転がる間に三塁走者のレアードは悠々と生還し、さらに二塁走者の浅間までも一気に本塁への突入を試みた。

 本塁上で待ち構えていた高橋光は捕手・炭谷からの送球を受けると、頭から滑り込んできた浅間にタッチ。判定はいったん「アウト」とされた。しかし、問題は2人が交錯したこと。高橋光は浅間に覆いかぶさる形で倒れ込んだ。審判団が映像で検証し、高橋光が走路をふさいだとして判定は「セーフ」に変わって生還が認められた。責任審判の杉永一塁塁審は「走路を空けなければいけなかった」と説明。高橋光が倒れたのも、ベースをふさいでいた左足をとられたためだった。

 「2人目の走者を還したくない場面だったので必死だった。セーフと言われて“えっ?”っと思った。何が何だか分かりませんでした」

 高橋光は戸惑いを隠さない。新ルールは基本的に、捕手と走者の交錯を想定。投手が本塁で走者をアウトにするケースは暴投など一部のプレーに限られる。高橋光は「無意識だった。冷静に頭が回らなかったのは自分のミスです」と反省。潮崎ヘッド兼投手コーチは「投手はコリジョンルールの練習はしていないので、対応を考えないといけない。ケガの危険もあるからね」と話した。

 田辺監督は「せっかくアウトのタイミングだったのに」と残念がった。高橋光は倒れ込んだ際、浅間のスパイクが顎に当たって流血した。幸いにも軽傷だったが、5回2/3を6安打5四死球7失点(自責3)で今季初黒星。チームも連敗で今季初めて単独最下位に転落し、まさに「痛い」敗戦となった。 (重光 晋太郎)

 ▽コリジョン(衝突)ルール プロ、アマ合同の日本野球規則委員会が今年1月に公認野球規則に本塁上の衝突プレーを禁じる規定を追加した。昨年の米国でのルール改正にならった変更。走者が守備側へ故意に接触しようとした場合にはアウトとなり、守備側が球を保持していない状態で走者の走路をふさいだ場合は、得点が認められる。警告や退場の処分が出る場合もある。これに伴い、セ、パ両リーグは今季から本塁上のクロスプレーに、従来は外野のフェンス際の飛球の判定だけに使っていたリプレー検証を導入した。

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