マエケンに全てを託す…7日大一番「一戦必勝」中4日先発へ

[ 2015年10月6日 10:10 ]

今季最終戦の大一番で大役を担う前田健

 最後の1勝はエースに託した。広島・前田健太投手(27)が中4日で7日、今季最終・中日戦(マツダ)に向かうことが濃厚となった。勝てば、阪神を逆転してシーズン3位とクライマックスシリーズ(CS)進出が確定し、負けか引き分けなら4位が決まる大一番。大役を担う最多勝右腕は「昨季の悔しさがあるし、一戦必勝」と力を込めた。

 CSを争う阪神に直接対決で大勝し、意気上がるナインは一夜明けの5日、午後1時から本拠地で汗を流した。所用で1時間参加が遅れた前田健は「寝坊です」とジョークを飛ばしながら、キャッチボールなどで軽めの調整。先発が予想される7日の最終決戦に向けて口を開いた。

 「投げるかわからないけど、行けと言われたところで投げるだけ。プレッシャーはかかるけど、やりがいも感じて(マウンドに)上がらないといけない。全員で力を合わせて勝つしかない」

 7回を6安打1失点に抑え、リーグトップの15勝目を挙げた2日の中日戦(同)以来、今季2度目の中4日。勝利しか許されない一戦に向け、畝投手コーチは名前を明かさないまでも「一番信頼できる投手に投げてもらう。本人とは話をした。行けるところまで行ってもらう」とし、先発・前田健を強く示唆した。

 チームの最終戦に登板すれば5年連続。右腕の力を持ってしても、過去4年は1勝3敗と分が悪く、昨年10月6日の巨人戦(同)では、勝てば19年ぶりの2位が確定する中で敗戦投手(8回3失点)となり、本拠地でのCS開催を逃した。その時の苦い記憶は今も脳裏に深く刻まれる。

 「去年(の最終戦)も自分が投げて2位で終われなかったので、悔しい思いがある。最終戦と言うより、こういう状況なので勝つしかない」

 チーム最終戦に分が悪い…などとは言っていられない。勝てば最終勝率が・500となり、3位・阪神の・496を抜くが、負けか引き分けなら3年ぶりのBクラス4位が確定してしまう一発勝負。5年ぶり2度目の最多勝に輝くエースが、今年こそ有終の美を飾る。(江尾 卓也)

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