オリックス、貧打解消へ 1軍打撃コーチに高橋慶彦氏を招へい

[ 2015年10月6日 05:30 ]

ロッテ時代の高橋慶彦氏

 オリックスが5日、来季の1軍打撃コーチとして、広島、阪神などでプレーした高橋慶彦氏(58)を招へいすることが分かった。近日中にも発表される見込み。高橋氏は79年に33試合連続安打の日本記録を打ち立てた伝説のバットマン。指導者としても定評があり、貧打に苦しんだオリックスの再建へ白羽の矢が立った。また球団は、アレックス・ラミレス巡回アドバイザー(41)の退団を発表した。

 伝説のバットマンがオリックスにやってくる。複数の球団関係者によると、来季の1軍打撃コーチとして高橋氏の招へいへ動いていることが判明。交渉は最終段階に進んでいるとみられ、近日中にも発表される見込みだ。高橋氏は75年に広島に入団。俊足巧打の遊撃手として活躍し、79年には33試合連続安打のプロ野球記録を達成した。屈指のスイッチヒッターで通算1826安打を放ち、79年の日本シリーズではMVPに輝くなど大舞台でも活躍。貧打に泣いたオリックスには最適な人材とも言える。

 今季は21度の零敗を数え、球団ではワースト3番目の低迷ぶりだった。糸井、中島の不振に加え、T―岡田や安達が伸び悩んだことも原因。若手の目覚ましい台頭もなく、来季に向けて抜本的な改革が必要で、複数の候補者から人選を進める中で最後は高橋氏が筆頭候補として落ち着いた。

 豪快な性格が有名だが、卓越した野球理論にも定評がある。04年から9年間指導にあたったロッテでは、同じ遊撃手でスイッチヒッターの西岡(現阪神)など多くの選手を育てた。打撃だけでなく歴代5位の477盗塁を誇るなど若い選手が吸収できる技術は豊富。コーチの垣根を越えて、様々な助言も期待でき、再建には不可欠な人材だ。

 瀬戸山隆三球団本部長は「体制を新しくしたい。秋季キャンプは新しい形でスタートしたい」と話しており、11月に予定されている高知秋季キャンプを新体制で発進する予定。リーグ5位のチーム打率・249に沈んだオリックスの救世主として伝説のバットマンに寄せられる期待は大きい。

 ◆高橋 慶彦(たかはし・よしひこ)1957年(昭32)3月13日生まれ、東京都出身の58歳。城西高から74年ドラフト3位で広島入り。俊足巧打の遊撃手として活躍し、79年にマークした33試合連続安打は現在もプロ野球記録。ロッテ、阪神を経て92年引退。通算1722試合で打率・280、163本塁打、604打点、歴代5位の477盗塁。盗塁王3度、ベストナイン5度。引退後はダイエー、ロッテでコーチや2軍監督を歴任。右投げ両打ち。

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2015年10月6日のニュース