早大歓喜の陰に「道端ノート」 高橋監督教えでスタート、正捕手成長

[ 2015年5月31日 10:18 ]

早大・道端が相手の分析をつづった道端ノート

東京六大学野球最終週第1日 早大4―0慶大

(5月30日 神宮)
 チームを支えたのは4年生捕手の早大・道端だった。1年春からベンチ入りを果たしながら3年間レギュラーに定着できなかった。そんな男の野球観を変えたのは、今年1月に就任した高橋監督の助言だった。

 「体の大きい選手は、リーチが長いから内角にはバットを出しにくい」

 「トップがつくれていない打者は体が前に突っ込みやすく、低めの変化球に対応できない」

 捕手出身の指揮官のシンプルな言葉が胸に響いた。ネット裏から撮影した5大学の選手のDVDを繰り返し見て、野球ノートに打者ごとの分析を書き出した。「体格を含め、打者をタイプごとに分けて配球できるようになった」。打者の弱点を徹底的に攻め、大竹や小島ら下級生投手の持ち味も引き出した。チーム防御率はリーグで唯一1点台の1・18だった。

 「3年間は壁に当たり悔しい思いをしてきた。メチャクチャうれしい」。配球に磨きがかかると、打席でも余裕が生まれた。この日も8回無死一、三塁から左中間にダメ押しの2点二塁打を放つなどリーグ2位の打率・410をマーク。6季ぶりの優勝は「道端ノート」の存在が大きかった。

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