阪神ドラ1ドラ2に揃って洗礼…横山3回持たず4失点KO初黒星

[ 2015年5月31日 05:30 ]

<西・神>3回2死一塁、横山は中村に左越え2ランを打たれる

交流戦 阪神2-9西武

(5月30日 西武D)
 阪神ドラフト1位・横山雄哉投手(21=新日鉄住金鹿島)が30日、2度目の先発登板となった西武戦(西武プリンス)でプロ初被弾を含む2本塁打を浴びた。2回2/34失点でKOされ、プロ初黒星も味わった。チームも交流戦連勝が4で止まり、借金生活へ逆戻り。ドラフト2位の石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)も同じ中村に満塁被弾。猛虎期待の両新人には試練の一日となった。

 ぼう然と打球の行方を見つめるしかなかった。自慢の直球、自信のあるカーブが、いとも簡単にはじき返された。横山がパ・リーグ屈指の破壊力を誇る西武打線に豪快なKOを食らった。

 「カウントを悪くしてしまって、腕も振れていなかった。連勝中だったのに、役割を果たせず申し訳ないです」

 先制点をもらった直後の2回、先頭のメヒアに投じた141キロの直球を振り抜かれると、打球は逆方向の右翼へグングン伸びてそのまま着弾。プロ初被弾となるソロを浴びて、瞬く間に同点に追い付かれてしまった。

 “宝刀”を打ち砕かれた。「まっすぐも走っていなかった」と最速151キロを誇る直球は144キロにとどまり、空振りも2球しか奪えなかった。生命線とも言える球種が精彩を欠けば、おのずと投球は苦しくなる。相手打線につかまるのは時間の問題と言えた。

 3回は1死から秋山に左翼へ二塁打を許すと、2死二塁から浅村の中前適時打で勝ち越し点を献上。続く中村には1ボールからタイミングを外すために投じたカーブを見事に狙い打ちされて左翼へ特大の2ランを被弾。ショックを隠せないルーキーは2者連続四球と落ち着きを取り戻せず、ベンチはたまらず“タオル”を投入。2回2/34失点で降板を告げられ、肩を落としてベンチへ歩を進めた。

 初登板初先発となった21日の巨人戦(甲子園)では重量打線相手に直球主体の真っ向勝負を挑んで7回1失点と好投。プロ初白星こそお預けとなったが、次回へ大きな期待を持たせる内容を見せた。しかし、「攻めていきたい」と心構えを変えずに臨んだ敵地での一戦で待っていたのはプロの洗礼。山形から駆けつけ、声援を送った両親、兄・紘基さんに快投を届けることはできなかった。

 「(プロの)レベルの高さを感じました」

 メヒア、中村に許した一発はもちろんのこと、同じ東北出身の先輩左腕で、序盤から走者を背負いながら、7回2失点、153球の熱投を見せた西武・菊池にも力の差を感じたはずだ。首脳陣は次回も1軍での登板機会を与える方針で、6日の日本ハム戦(甲子園)へ向かうことが濃厚。聖地で輝きを取り戻す。

 ▼阪神・中西投手コーチ(3回もたず4失点降板の横山に)カウントを自分で悪くしている。置きにいったところをやられている。(2番手で登板して5失点の石崎には)ブルペンでは良いけど、マウンドに行くと怖さがあるのか、腕が振れていない。

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