巨人・橋本 故郷に錦打 楽天本拠だけど「到!」大歓声

[ 2015年5月31日 05:30 ]

<楽・巨2>懐かしの球場を背にジャビットとバンザイする橋本

交流戦 巨人5-3楽天

(5月30日 コボスタ宮城)
 まるで本拠地のような大歓声が注がれた。地元・仙台で勝利の立役者となった巨人・橋本は試合後、スタンドの「到(いたる)コール」に照れ笑いを浮かべながら両手を振った。

 「育ったこの仙台で活躍した姿を見せるのが一つの夢だったので結果を出せて良かったです。知り合いや家族が見に来てくれていたので、何とか良いところを見せたいと思ってました」

 3―3の延長11回2死二塁。橋本は長谷部の外角低めの直球を鮮やかに左翼線へはじき返し、決勝の適時二塁打。同点で迎えた9回2死一、二塁は一ゴロに倒れて勝ち越しを逃しただけに「結果を出したい一心でした」と塁上で右拳を握った。なお2死二塁で果敢に三盗を狙い、相手投手の三塁悪送球を誘って5点目のホームも踏んだ。「ワンテンポ早くなったけど、割り切らないと三盗はできないので」と振り返った。

 高校(仙台育英)時代まで過ごし、東日本大震災で被災した故郷への思いは強い。5月17日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、11試合ぶりの先発出場。レギュラーシーズンではコボスタ宮城でプロ初出場となり、両親も応援に駆けつけた。13年の楽天との日本シリーズは2試合に出場したものの、計5打数無安打。楽天の日本一を目の前で見届け「凄く盛り上がっていた。いつか自分のプレーで元気を与えたい」と誓いを新たにした。この日は復興への思いをバットに込めた。1点を追う8回1死では左中間二塁打を放ち、立岡の同点右前打をお膳立てした。

 今季4度目の延長戦勝利で、30勝に到達した原監督は「彼の思いきりの良さが良い場面で出てくれた」と称えた。25歳のリードオフマンは「あすも勝利に貢献できるように頑張ります」と表情を引き締めた。

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