利府、5度目の決勝でついに…穀田監督 敗者に敬意、胴上げ固辞

[ 2014年7月22日 05:30 ]

<利府・佐沼>優勝を決め大喜びの利府ナイン

宮城大会決勝 利府3-2佐沼

(7月21日 コボスタ宮城)
 万感の思いで、はしゃぐナインを見つめた。利府が5度目の決勝で、ついに夏の頂点に立った。選手からの再三の胴上げ要請を固辞した穀田長彦(まさひこ)監督は、その理由を静かに語った。「胴上げは準優勝の時に見ていて、嫌だったんだよ」。敗者の悔しさを知るからこそ、最後まで相手に敬意を払った。

 公立校ゆえに突出した選手はおらず、初戦から全7試合は全て継投。この日も先発の奈須野を4回2/3で交代させ、渡辺、山内、菊池と4投手をつぎ込み逃げ切った。特に背番号18の渡辺は、打撃投手を務めていた投手。それでも7試合中、5試合に起用した。「一生懸命努力しているのを見ていたから」。信頼することで選手の成長を促した。

 部長時代の09年センバツは4強入りと躍進したが、夏は宮城大会準決勝で東北に敗れた。「私学の投手は夏に4、5キロ球速を上げてくる」。だから徹底的に打力を磨いた。チーム打率は・367。今度は打ち勝つ野球で「利府旋風」の再現を狙う。

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2014年7月22日のニュース