原采配かみ合わず…3年ぶり4番長野は「4番目のバッター」の意識

[ 2014年7月22日 05:30 ]

<神・巨>4回2死、長野はバットを折られながらも左前打を放つ

セ・リーグ 巨人0-3阪神

(7月21日 甲子園)
 巨人は9回2死一、二塁の最後の好機も、代打の高橋由が一ゴロに倒れた。阪神を上回る7安打を放ったが、甲子園では今季3度目となる零敗。原監督は大きく息を吐いてベンチ裏へと消えた。

 長野を今季初めて4番に起用したが、歯車が合わなかった。「1、2、3、4番で機動力も使えるし、(これが)ベストという状況でスタートした」と原監督。4番を試合を決める大砲という位置付けではなく、機動力の中で得点を奪う「4番目の打者」とした。試合前、長野にも「4番で行くけど意識せずに。4番目のバッターというくらいのつもりで。おまえの力さえ出せば、いい4番という形になると思う」と意図は伝えていた。

 11年9月20日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、3年ぶりの4番に、長野は2安打で応えた。2点を追う6回無死一塁では、3ボール1ストライクから中堅右へ大飛球を放った。しかし、逆風にあおられ中飛に。長野は「二塁に走者を進める打撃で、修さん(村田)や阿部さんの前に二塁に走者を進めていれば展開も変わった。打ち上げては駄目」と反省した。打線の流れを生むことができなかったことを嘆いた。

 たかが1敗だが、甲子園は鬼門だ。今季の甲子園での対戦成績は2勝5敗(東京ドームは3勝3敗)。特にチーム打率は・184と深刻だ。東京ドームの同戦では打率・364だけに、その差は歴然。川相ヘッドコーチも「しっかり研究します」と表情を引き締めた。

 22日の先発メッセンジャー、23日の先発・能見には、今季甲子園で、いずれも零敗を喫している。ペナントレースを優位に進めていくためにも正念場となる。

 ▽長野の4番 プロ2年目の11年7月14日阪神戦(甲子園)で、巨人の第75代4番打者として先発出場。3回に岩田から適時二塁打を放った。この年は9月20日ヤクルト戦(東京ドーム)まで16試合に4番で出場。4番では打率・218だったが、シーズンは打率・316で初の首位打者を獲得した。12年以降は4番はなく、今季はこれで2番を除く8つの打順を経験した。

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2014年7月22日のニュース