エルド 両リーグ最速30号も空砲「素直には喜べない」

[ 2014年7月22日 05:30 ]

<ヤ・広>3回2死満塁、三振を喫し悔しがる広島・エルドレッド

セ・リーグ 広島2-3ヤクルト

(7月21日 神宮)
 敗戦の中で、赤ヘルの主砲が意地とパワーを見せつけた。3点を追う8回1死二塁からエルドレッドが中堅左へ30号2ランを放り込み、最後までファイティングポーズを取り続けた。

 「30号は正直、嬉しい。だがチームが負けたので素直には喜べない」

 プレミア付きの一撃でも、助っ人の心は晴れない。カープ選手で両リーグ最速での30号到達は95年の江藤(現巨人2軍打撃コーチ)以来、19年ぶり。ただ、勝利に直結しない一発の無意味をこの男はよく知っている。

 3回2死満塁のチャンスでは、内角速球に空振り三振。凡退した次の瞬間、球審をちらっと見てからバット、ヘルメットを地面に投げ捨てた。カウント1―0からの外角直球をストライク判定され、明らかに不満げな顔で木内球審にゾーンを確認した伏線があった。失った平常心が後悔として残る。

 「ホームランが出ることは嬉しいが、私としてはチームの勝ちにこだわっている。まだ数字を振り返る時期じゃない」。今は個人記録は関係ない。優勝するために1本でも多く本塁打を打ち、1点でも多く打点を稼ぐ。

 ≪05年新井と前田智以来9年ぶり≫エルドレッド(広)がカーペンターから両リーグ一番乗りの30号2ラン。広島の打者のシーズン30本塁打到達は05年新井と前田智以来9年ぶり。両リーグ一番乗りは78年ギャレット、79、81年山本浩、95年江藤に次いで19年ぶり4人目(5度目)となった。チームは82試合を終えて目下53本ペース。2位のバレンティン(ヤ)に12本差をつけている。

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2014年7月22日のニュース