伊原監督 西武のV奪回構想語る 規律徹底で伝説の走塁復活だ

[ 2014年1月5日 09:05 ]

西武・伊原新監督

 西武に「鬼」が帰ってきた。パ・リーグの常勝軍団は、79年に西武になってからワースト記録となる5年間も優勝から遠ざかっている。その復活を託されたのが伊原春樹新監督(64)だ。歯に衣(きぬ)着せぬ伊原節は健在で、昨秋の監督就任以来、若獅子に西武魂を注入している。2014年新春、6年ぶりのV奪回への構想と意気込みを聞いた。

 ――西武は5年間、優勝できなかった。なぜだと思うか。

 「チーム力というのは全然落ちてない。例えば(優勝した)02年に(監督を)やった時のチーム力と比較してもね。リリーフの森(慎二)、豊田(清)は今と比べたらダントツに良かったけど先発はね、この4、5年物凄く充実しているんじゃないかと思う。野手にしても昨年に限っては中村や片岡の故障で出遅れた感はあるけど、総合力では当時とヒケをとらない。では何が足らないかと言うとね、ズボンの長さが今はパンタロン風でダボで。本当は理由にしたくないけどね」

 ――監督就任後、長髪、ヒゲ、だらしないユニホームを禁止した。

 「個性なのかもしれないけど、バラバラな感じがする。ユニホーム一つにしてもきちんとした身なりをしておけば今年の西武は違うぞと。そういう見方もできるし。技術以外でチームの和をどれだけとれているのかという部分に、ここ5年間問題があるんじゃないかと思っている。そういうのを含めて教育していかないといけない」

 ――結束力や和を一貫して大事にしている。

 「個人が技術を上げて、俺がやりゃあいいんだろとか、確かに言えるかもしれないけど、それだけじゃない面がある。和の中で、投手と野手、持ちつ持たれつもあるし。だけど、なあなあの関係じゃ困る。野球は団体競技。和の中でさらに個人個人の技術がアップしてくれたら、チーム力が上がってくるんじゃないかと」

 ――厳しい指導で黄金時代復活を期待する声を耳にする。

 「西武ライオンズはこういうものなんですよ、ということを選手に教え込んでいかないとね。西武は優勝しかない、ということを一人一人が自覚していったならば、ということを含めて教育していこうと思っています」

 ――移籍などで顔ぶれが変わった。来季の先発投手はどうするのか。

 「12球団見渡しても、3本の指に入るローテーション投手がそろった。エース岸、牧田、野上。岡本洋も一本立ちできた。新外国人のレイノルズは涌井に代わる戦力になると聞いている。あと(菊池)雄星。故障も癒えて大丈夫でしょう。やってくれると思う。藤原、武隈も化けたら良さそう」

 ――十亀は救援に再転向させる。

 「先発はそろっているからね。中継ぎを充実させたいので。それに増田、高橋、ウィリアムス、新人の豊田。左の小石や故障の回復具合によっては岡本篤も入ってくる。抑えは助っ人のボウデンかなと思っているが、来日してキャンプで適性を見ながら。もし不安があれば高橋とウィリアムスを加えた3人を誰でも使えるようにする」

 ――やはり投手陣の整備が鍵を握る。

 「自分の方針として先発投手は最低でも7回までいってもらいたい。3点ビハインドくらいなら。それで8、9回と後の投手が出て行く。十亀がいれば後ろの3人(ボウデン、高橋、ウィリアムス)を連投させることがないわけでしょ。例えば、きょうは十亀とウィリアムスでいこうとか。“高橋、きょうは上がり(休養)だ”とか、リリーフでも上がりをつくるということをやっていこうと思っている」

 ――中継ぎの休養日はシーズン終盤を見据えてのことか?

 「そうです。前回監督をやった時もそうやってきた。だから、(代打に)左(打者)が来たから左(投手)とか、打者1人だけで代えたりとかはしない。02年の時もはっきり投手に言ったことがある。橋本(武広)に“橋本、俺は投げたら右も左も関係ない。新しい1イニングだけ頑張ってくれ”と」

 ――打線は昨季1、2番を務めたヘルマンと片岡が移籍した。

 「ヘルマンが移籍してしまったのは非常に痛いんだけどね。でも栗山がそれを補って余りある素晴らしい選球眼と出塁率を持っているので、トップでと思っている。2番はきちんと送れて、足の速い選手。今の時点だと熊代、斉藤、木村あたりかな。俺がレギュラー獲るぞといい競争をするんじゃないかと思う」

 ――中軸から下位は。

 「主軸は国産で。3番・浅村、4番・中村、5番は坂田を考えている。(新外国人の)ランサムは6、7番に入ってくれたらと思いますね。8番は捕手で、9番には遊撃で争う鬼崎や金子が入るようになると思う」

 ――秋山の名前がない。

 「これがミソ。6番がランサムなら、その後に秋山。もう一度上位につなげる起点になるから。秋山がこんな場所にいるのは怖いでしょうね。いい打線でしょ」

 ――伊原監督と言えば機動力野球。87年、巨人との日本シリーズでの「伝説の走塁」のような走りが見られそうか。

 「見られると思いますよ。やはり相手に最大のプレッシャーをかけられるのは足。足が速い選手が出るとバッテリーが神経質になるし、それが二塁に行けば外野手にプレッシャーをかけられる。僕が三塁コーチをやっていた時の選手が奈良原(内野守備走塁コーチ)と河田(外野守備走塁コーチ)。2人ともかなりのところまでレベルが上がってきている。彼らに全幅の信頼を置いてやっていきますよ」

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2014年1月5日のニュース