岩隈 大リーグ最強バーランダーと互角 世界一の安定感 

[ 2013年4月20日 06:00 ]

<マリナーズ・タイガース>マメをつぶしながらも6回を無失点に抑えたマリナーズ・岩隈

ア・リーグ マリナーズ2―0タイガース

(4月18日 シアトル)
 洞察力と制球力。マリナーズ・岩隈が真価を発揮したのは、0―0の4回1死一塁。6年連続30本塁打を誇る4番フィルダーを相手に3球勝負し、内角高めの91マイル(約147キロ)ツーシームで二ゴロ併殺に仕留めた。

 「ゴロで打たせて取るイメージを持って強い気持ちで投げた」。フィルダーとは昨季5月に対戦し、内角速球で右翼ポール際に大ファウルを浴びていた。今回ミスが許されない場面で、その内角高めに投げた。「あの高さなら大丈夫」と話した。

 右手中指は開幕からマメができて、つぶす繰り返しで「痛みはあった」という。この日もつぶれ、中指の左側には血がにじんだ。それでも70球で6回まで投げ抜き、3安打1四球で無失点だ。日本人初の開幕から4試合連続クオリティースタート(6回以上、自責3以下)。昨オフ、大リーグの投手史上最高額7年総額1億8000万ドル(約178億2000万円)で契約したバーランダーと互角に投げ合った。

 開幕3連勝こそならなかったが、勝利に貢献した岩隈をエリク・ウェッジ監督は「ファンタスティック」と称えた。1イニングに出す走者の割合を示すWHIPは0・52でリーグトップ。世界一の安定感だ。

 ≪4試合連続は日本人投手初≫岩隈が日本人投手初の開幕から4試合連続クオリティースタート。これまでは3試合連続が最高で、野茂英雄が3度ある。00年タイガース(3試合の防御率は1・35)、01年レッドソックス(同1・29)、03年ドジャース(同1・96)でマークし、松坂大輔も07年にレッドソックス(同2・70)で記録している。

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