伊志嶺、聖地でプロ初打点!ついに交流戦1勝

[ 2011年5月26日 06:00 ]

<神・ロ>2回表2死二塁、伊志嶺は左線適時二塁打を放つ

交流戦 ロッテ5-2阪神

(5月25日 甲子園)
 6年ぶりの聖地。沖縄尚学時代は2打席無安打だった甲子園で刻んだプロ初打点が、6連敗中のチームに勝利を呼び込んだ。敵地でヒーローインタビューを受けたロッテのドラフト1位・伊志嶺は満面の笑みを浮かべた。

 「甲子園は高校2年の時に代打で2回立っただけ。先発で出られて気持ちよかった」

 1点を先制された直後の2回。2死から今江が右翼線二塁打で出塁する。続く伊志嶺は、阪神先発スタンリッジの125キロカーブを引きつけて強振。左翼線二塁打で1―1の同点に追いついた。この打席での状況判断が光った。試合前まで今季放った13安打中、左方向への安打はゼロだった。つなぐ役割の2番、9番を務めていたため右打ちに徹してきた。だが、投手が打席に立つ交流戦。8番に座り「次は投手。積極的に振って自分が還す」と引っ張りを解禁した。西村監督は「点を取られた後に取り返してくれた。そこじゃないですか」と目を細めた。

 12球団の新人野手の中で、開幕から一度も1軍を外れずに戦っているのは伊志嶺だけ。だが、打撃の調子が落ち、24日の広島戦(マツダ)で13試合ぶりに先発を外れた。「監督にこのままではダメだと言われました」。打撃フォームをチェックし直して試合に臨んだ。4―2の7回2死満塁では粘って9球目に押し出し四球を選んだ。本来のつなぎ役もこなし「とにかく1点欲しかった。ああいう形になって良かった」とうなずいた。

 チームはサブロー、荻野貴ら故障者が続出。「一日一日必死です。これからもチームに貢献できる安打が打てるように頑張ります」。ようやく止まった連敗。伊志嶺の存在はチームの浮上に欠かせない。

 ▼ロッテ・吉見(5回2/3を2失点で今季初勝利)丁寧に低めへ投げる強い気持ちでマウンドに上がった。何とかゲームをつくり、先発としての最低限の仕事はできた。

 ◆伊志嶺と甲子園 沖縄尚学の2年センバツで初出場し、チームは8強で敗退。ベンチ入りを果たした伊志嶺は1、2回戦と出番がなく、敗れた神村学園戦に代打出場しエース・野上(現西武)の前に凡退した。夏は2回戦で酒田南に敗戦。その試合で代打起用され四球を選んだ。3年時は春夏ともに出場を逃した。

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