上本、リードミス帳消しの“V弾返し”

[ 2010年8月13日 06:00 ]

<楽・西>7回1死二塁、上本が右越えに2ランホームランを放ち、フェルナンデスに頭を叩かれる

 【西武4―3楽天】2本の逆転2ランに「捕手・上本」の課題と、「打者・上本」の成長が見えた。

 ▽1点リードの6回2死二塁で山崎に2ランを被弾 マウンドは3年目の平野。フルカウントから内角直球を要求した。「捕手としての詰めの甘さですね。もう少し広めでいいという頭はあったんですけど」。前の打席はフォークで2度の空振りを奪い、この打席もフォークで見逃しを取っていた。一塁が空いている状況で一発だけは避けなければならない場面。直球は真ん中に入り最悪の結果となった。大石バッテリーチーフコーチは「次の打者の事も考えるくらいで良かった。ボールでもいいぞというしぐさをするとかね」と若い投手を引っ張れなかったことに反省を促した。

 ▽7回1死二塁で永井から右越え2ラン 1打席目は119キロのカーブで空振り三振を喫するなど、そこまで2打席連続三振。この打席は1ストライク1ボールから119キロのカーブをとらえた。10球に1球程度の球種。「狙って打てる球じゃないです」と言いながらカーブは永井の得意球。「あるかも」と頭の中で準備はできていた。相手が右投手ならスタメン起用が続く。1試合の中で、ミスを取り返すチャンスを生かした。

 「(捕手として)配球とかに気を使っていますけど、打たせてもらっている以上は打席でも結果を残したい」と上本。攻守で大きな財産を手に入れた一戦だった。

 ≪平野、2勝目に笑顔≫西武の平野が6回4安打2失点で、約1カ月ぶりとなる2勝目を挙げた。「連勝で来ていたので、流れを切らないで良かったです。勝ちが付くのはうれしい」と笑顔を見せた。内角攻めが効果的で、直球の最速は151キロを計測するなどスライド先発の影響を感じさせなかった。チームは今季初の5連勝で両リーグ最速で60勝に到達。8回途中からシコースキーを投入した渡辺監督は「きょう取れたらいい流れになると感じていた。あえてシコースキーで行った。あしたは涌井が完投してくれるでしょう」と振り返った。

 ▼西武・石井義(8回に左越え適時二塁打)前の打席でチャンスで打てなかったので、しっかり打ち返そうと思って打席に入りました。

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2010年8月13日のニュース