執念見せた落合監督 浅尾に言った闘魂注入の言葉

[ 2010年8月13日 08:04 ]

 【中日1―0横浜】中日・落合監督が常々、口にする「投手が点を取られなければ負けない」試合だった。横浜のプロ1勝右腕・藤江に6回途中までパーフェクトに抑えられながら虎の子の1点を死守。連敗を「2」で止めた最大の要因は指揮官の“執念”だった。

 8回の守り。先頭・石川の打球を捕球した遊撃・荒木の一塁送球が一塁ファウルゾーンにそれた(記録は内野安打)。石川は二進できなかったが、ボールを受け取った一塁・森野は「二塁進塁への意思が見えたから」と野球規則7・08にのっとってタッチアウトをアピールした。しかし一塁塁審の判定はセーフ。落合監督はすぐさまベンチを飛び出して抗議した。

 その間、約3分間。判定は覆らなかった。だが指揮官は、同時にもう一つ手を打った。ベンチに戻る際、浅尾に「この回はおまえに託したぞ」と闘魂注入。右腕は1死満塁になりながらも、カスティーヨを投ゴロ併殺に仕留めた。「マウンドに来てああいう風に言ってくれたのは初めて」。信頼に応えた右腕は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 負ければ4位・ヤクルトと2・5差になっていた一戦。土壇場でオレ竜が踏みとどまった。

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2010年8月13日のニュース