阪神首位ガッチリ 城島“10連勝弾”

[ 2010年7月31日 06:00 ]

<神・中>4回無死、城島は左越えホームランを放つ

 【阪神3―2中日】浜風が、そして甲子園の大歓声が心地いい。阪神の不敗神話コンビ、久保とのお立ち台。城島は笑みを浮かべ、こう言った。

 「あのホームランが決勝点になるとは思わなかった。久保へのいい援護になったし(リードする)自分自身も楽になりました」。甲子園を揺るがした決勝18号アーチ。6月2日楽天戦(Kスタ宮城)で9号を放って以来、城島が本塁打を打てば、チームは10連勝だ。値千金の一発は2―2の4回に飛び出した。吉見の高めに浮いたフォークを逃さずフルスイングすると、打球は左翼ポール際へと消えた。「ホームランもちゃんと人のおらんところ(アルプス席と外野席の間の通路)に打ちました」。ホームラン“も”…と言ったのには理由があった。27日横浜戦(甲子園)の6回に2点適時打。本来なら遊ゴロになっていた当たりが、遊撃手が三塁寄りにシフトしていたためヒットになり「(飛んだ場所に)人がおらんかった」と大喜び。今度は相手の守備位置関係なしの豪快な一発を人のいない場所に放り込んだ。
 夏休みで甲子園に応援に来る子供たちを喜ばせたい思いが強い。オフには出身地の長崎県佐世保市内の児童養護施設「天心寮」を毎年訪問し、交流を深めている。城島が師と慕う若菜嘉晴氏(元ダイエーバッテリコーチ)は「彼はどんな子供に対しても目を見開いてしっかり話すし、触れ合いを大切にする」。子供たちに夢を与える存在であり続けたいのだ。
 2回にも中前打で4連打を演出し、同点劇に貢献。8回にも左前打を放ち、5個目の盗塁まで記録した。チームは3連勝で今季最多の貯金15。首位の座を守り城島は言った。「今の時期は首位を意識する時ではない。でも貯金は多いほうがいい。1つでも多くね」。城島が一発を打てば首位の座も安泰だ。

 ▼阪神・真弓監督 久保は球自体もコントロールも良かった。城島がホームランで決めてくれた。(中日相手の)このカードはしっかり叩かないといけない。

 ▼阪神・浅井(2回無死満塁で遊撃手後方への適時打)いいところに飛んでくれた。ラッキーです。

続きを表示

2010年7月31日のニュース