国士舘打線爆発!14点帝京をコールド撃破

[ 2010年7月21日 06:00 ]

<帝京・国士舘>帝京にコールド勝ちし大喜びの国士舘ナイン

 【東東京・国士舘14-6帝京】第92回全国高校野球選手権大会(8月7日開幕、甲子園)の地方大会は20日、29大会で144試合が行われた。東東京大会では、国士舘が3季連続出場を狙う帝京を14―6の7回コールドで下して8強進出した。21日は41大会で計247試合が行われる予定。

 帝京のお株を奪うような怒とうの攻撃だった。国士舘が打ちも打ったり15安打で14得点。フロックではない。圧倒的な力で帝京をねじ伏せた。

 「みんなが積極的にいった結果。ウチが4、5点に抑えて6、7点取れればと思っていたけど、ここまで点を取ってくれるとは」と同校OBで33歳の箕野監督は驚きの表情を隠せなかった。

 3回に敵失で1点を先制すると続く4回。無死一塁から大久保が右越えに豪快な2ランを叩き込んだ。「後ろにつなごうという、その一心でした」。昨年3月に父・和彦さんが肺がんで死去。まだ40歳の若さだった。その後は甲子園での活躍を父に報告することを目標に据えた。大会前。自宅に一時帰宅した際、仏前に線香を上げながら話しかけた。「頑張ってくるよ、と言いました。天国で見てくれたと思います」。歓喜にわくナインの横で静かに喜びをかみしめた。

 6月12日に組み合わせが決まってから、箕野監督はこの日に照準を合わせてきた。速球派投手を多数抱える帝京対策として、前監督で現在は東都1部の国士舘大を率いる恩師の永田監督に協力を依頼。大学生投手相手に打ち込んできた。また、前日には打撃マシンを約160キロに設定し、目慣らしをさせた。その結果、6回には打者12人の猛攻で8得点。「帝京さんは右投手だから」と左打者8人を並べた打線が期待に応えた。

 これまで甲子園に9度出場しながら夏は1度のみで「春の国士舘」と言われてきた。しかし96年に東東京に移って以来、2戦2敗だった帝京を下した今回は、その呼び名を返上するまたとないチャンス。5年ぶり2度目の夏が見えてきた。

 ◆国士舘と甲子園 これまで春のセンバツには計8度出場も、夏の大会は05年の1度しかない。センバツに初出場した91年はいきなりベスト4に進出。準決勝でエース上田(元日本ハム、中日)を擁する松商学園(長野)に0―1で惜敗したが、旋風を巻き起こした。05年夏は初戦で天理(奈良)に勝利も、2回戦で青森山田(青森)に敗れた。

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2010年7月21日のニュース