斎藤にメジャーうなった!“彼は精密機械”だ

[ 2010年3月3日 06:00 ]

練習試合に先発し力投する斎藤

 【早大4―9ノースリッジ】米国キャンプ中の早大・斎藤佑樹投手(3年)が1日(日本時間2日)、カリフォルニア大ノースリッジとの練習試合に先発。6回8安打4失点(自責2)ながら、新球カットボールも試投するなど手応えたっぷりのマウンドとなった。

 「まあまあでした。凄く勉強になった。最初から(内容は)悪くなかったんですけど、甘いところにいったら打たれますね」。試合後の斎藤は明るい表情だった。味方の失策などで3回までに4失点も、4回以降は無失点に抑えた。収穫はカットボールだ。実戦で初めて投げる新球だが「手応えはありますね」。最速143キロの直球とカットボールが全80球のうち55球。金属バットの相手に直球系を7割近く投じたのは「基本的に真っすぐで押したいと思う」と話す斎藤の今季にかける意気込みの表れだった。
 ネット裏ではジャイアンツ、カージナルスのスカウトらメジャー関係者が斎藤に熱視線を送った。元ドジャースGMのダン・エバンス氏は「相手を観察し、相手の狙いを感じながら投げられる。マダックスやグラビン、シーバーのような能力を持っている」とかつての名投手を引き合いに出して絶賛。将来はメジャーでのプレーを夢見る斎藤に「彼ならどのレベルでも成功する」とお墨付きを与えた。
 「自分のスタイルがどのポジションにいるのかが分かった。これをいい経験にしたい」。日焼けした斎藤の顔には充実感が漂っていた。

 ▼ジャイアンツジョン・コックス環太平洋スカウト部長 若くていい投手。コントロールが良くストライクを先行させていける。われわれは他の日本の好投手と同様に、これからも彼のことを見ていくだろう。

 <“精密機械”は通算355勝>グレッグ・マダックスは86年から08年までカブス、ブレーブスなどでプレー。精密機械と言われる絶妙なコントロールで19年連続2ケタ勝利、通算355勝を挙げた。トム・グラビンは08年までブレーブス、メッツでプレーした通算305勝左腕。トム・シーバーは67~86年にメッツ、レッズなどで活躍し、通算311勝をマーク。92年に殿堂入りするなどいずれも大投手だ。

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2010年3月3日のニュース