日本ハム―阪神の試合前 故小林繁氏を追悼

[ 2010年3月3日 19:21 ]

 3日、札幌市内の札幌ドームで行われたプロ野球オープン戦の日本ハム―阪神の試合前に、前日本ハム投手コーチで1月17日に57歳で急逝した小林繁氏の追悼セレモニーが行われた。

 球界を揺るがした「江川事件」で江川卓投手との交換トレードで巨人から阪神に移籍。両チームでエースとして活躍した故人をしのび、日本ハムと阪神のベンチには、それぞれのチームで着用した背番号のユニホームが飾られたほか、足跡をたどる映像が電光掲示板に大きく映し出された。
 始球式では、小林氏が以前、総監督を務めていた福井県の少年野球チーム「オールスター福井」の山本翔大投手(15)=福井市立大東中3年=がマウンドへ上がった。日本ハムの梨田昌孝監督が構えるミットへ目がけて真っすぐを投じ、打席に立った阪神の真弓明信監督を空振りさせた山本投手は「小林さんからは、マウンド上で絶対に気持ちで打者に負けてはいけないと教わった。プロに入って、小林さんを超えられるような投手になりたい」と涙ぐんだ。

 ≪僚友しのぶ梨田監督≫日本ハムは本拠地初のオープン戦を白星で飾った。試合前には、1月に急逝した小林前投手コーチの追悼セレモニーもあっただけに、梨田監督は「みんな小林さんを思って戦った。お客さんもたくさん入ってくれて感謝している」と振り返った。
 僚友を亡くした指揮官にはこれで、一区切りとの思いもある。「本当なら一緒にベンチで戦っていたんだけど…。最後にいい報告ができればと思う」と4年ぶりの日本一を誓った。

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2010年3月3日のニュース