ノムさん スーツで謝罪のリンデンと電撃和解!

[ 2009年10月20日 06:00 ]

リンデンは、野村監督に謝罪を終えクラブハウスを出る

 仏のノムさんだ――。楽天・野村克也監督(74)が19日、首脳陣批判を理由に出場選手登録を外れていたトッド・リンデン外野手(29)の2度目の謝罪を受け入れた。リンデンは21日にも登録される予定で、Kスタ宮城での練習に合流。クライマックスシリーズ(CS)第2ステージが行われる札幌入りする。後半戦快進撃に貢献した立役者の復帰で最後のピースも埋まり、いよいよ戦闘態勢は整った。

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リンデンの首脳陣批判を振り返る

 大岡越前か、はたまた孔子か。罪を憎んで人を憎まず…。野村監督は、勝つために自らの感情をぐっとのみ込んだ。
 「リンデン(1軍に)上げるよ。オレは情にもろいんや結局。オレの欠点。(米田球団)代表にも“勘弁してやってくれ”と言われたんや」
 まさに電撃和解だった。先発メンバーから外れた10日の日本ハム戦の試合後、野村監督へ侮辱的な発言をしたとして11日に登録を抹消。前日までは第2ステージも戦力外としていた。しかし、この日午前、仙台市内の2軍グラウンドを橋上ヘッドコーチが視察。日本シリーズをにらんで中村紀の状態確認が当初の目的だったが、練習中のリンデンから謝罪を受けた。報告を聞いた野村監督は「じゃあ、きょう呼んでくれ」と再謝罪の場を設けた。
 13日、最初の直接謝罪ではTシャツ、ハーフパンツ姿でポケットに手を突っ込んだまま。指揮官の怒りを買って関係を悪化させたリンデンもこの日は違った。橋上ヘッドコーチらから“日本式”の謝罪方法を聞くと一度、自宅に戻ってチームスーツに身を包んでから、Kスタ宮城のクラブハウスに登場した。これには野村監督も「おっ、きょうはちゃんとした格好しとるやないか」と好印象。約10分間の謝罪を受けるとリンデンには「文化の違い、言葉の壁はあるけど、チームスポーツなので次のステージに向けて一緒に頑張っていこう。戦力として考えている」と話してガッチリ握手をかわしたという。
 リンデンは20日の練習前にはナインの前で謝罪する。「チームの邪魔になる言動をしたことを謝りたい」。役者はそろった。戦う態勢を整えた野村監督が、いよいよ決戦の地、札幌に乗り込む。

 ◆楽天・リンデンと一問一答

 ――謝罪に至った心境の変化は?

 「前回は(騒動から)時間がたっていなくて(謝罪が)うまくいかなかった。自分の言動を後悔したし、やったことの大きさをクライマックスシリーズをやっている中で凄く痛感していた。まずそれを謝りたかった」

 ――CS第1ステージに関しては?

 「凄くエキサイトした気持ちで(テレビで)見ていた。岩隈、田中がいい投球をして、オフェンスがサポートしていい状態で行っているなと」

 ――ナインに報告は?

 「きょうも何人かの選手と話したけど、練習日ということで積極的には話さなかった。あす、全員に話して謝りたい」

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2009年10月20日のニュース