成功?失敗?日本人捕手の“メジャー挑戦”に幕

[ 2009年10月20日 15:26 ]

5月6日、ロイヤルズ戦で満塁のピンチを迎えた先発シルバ(左)を励ますマリナーズの城島

 マリナーズ退団が決まった城島の大リーグ4年間は、前半2年と後半2年が対照的な内容だ。1年目の2006年は右打者にとってホームランが出にくいとされる本拠地で、日本選手の大リーグ1年目では最多となる18本塁打。この年はア・リーグ新人捕手記録を塗り替える147安打を放ち、2年目も球宴直前まで打率3割を保つなど持ち味の強打を見せつけた。

 転換点は3年目だろう。4月を終えて打率1割台とつまずき、プレーオフ進出が目標だったチームも連敗続き。球団の長期戦略が大幅修正され、城島の出場機会は激減した。出たり出なかったりという起用に慣れない城島にとって、この環境変化が結果的に響いた。
 渡米前に周囲が心配したのはバッテリー間の意思疎通。だが言葉の問題が顕在化した印象はなかった。スペイン語しか話せない新人投手とマウンド上で打ち合わせをする時には、中南米出身の野手が片言の英語で通訳に入る。そんなエピソードは後の笑い話のひとつ。特定の投手と相性の良しあしはあったが、最近でも遠征先で若手投手たちと連れだって食事にいく姿が見られた。
 日本捕手の大リーグ初挑戦は思わぬ形で幕が引かれたが、城島のケースだけで成功、失敗を論じるのは性急だろう。(共同)

続きを表示

2009年10月20日のニュース