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デキ、ヒネ両取りで入れ食い! 紅葉の相模湖で550匹

[ 2016年11月22日 05:30 ]

紅葉に囲まれて、入れ食いだ
Photo By スポニチ

 【ワカサギ天国】スゲー釣れる。神奈川県相模湖の今季のワカサギ。何がスゲーかって、数釣りならデキ(当歳魚)の魚影がハンパなく濃いのだ。また、大型が狙えるポイントではシシャモ級のヒネ(越年魚)が竿を揺らして横っ走りだ。どちらを狙うかって?もちろん、両方です。  (スポニチAPC 若林 茂)

 相模湖上流部の朝の風物詩だ。天狗岩釣案内所から引き舟の隊列が紅葉真っ盛りの奥相模湖渓谷を行く。大型ボート13艘(そう)18人がバラけたのは10分走った「吉野下」あたり。前日もトップ1000匹台を記録した今季絶好調のポイントである。山口一船長が魚探で確認しながら1艘ずつダブル・アンカーで着船させていく。早く釣りたい…、でも順番…、心ときめく朝のルーティンである。

 午前中は数狙いと決めて、山口船長に頼んでおいた秘密兵器がある。座席の真ん中に直径30センチ、塩ビ製の「釣り穴」が設備された大型ボートだ。何艘かある中で、今回借りたのは折り畳み式のカタツムリ・テントをかぶれば「1人ドーム船」にもなる優れもの。昨季はこの欄の企画で1人10本竿に挑戦し、ずっこけた。その反省も込め、電動リール1本勝負の“一穴主義”に徹しようというわけだ。

 まさに入れ食い。水深5メートルの底から宙層、ときには水面近くまで魚探は真っ赤。5本バリに平均3匹、型は決まったように7~8センチ、タイム釣りをしてみたら10分で平均25匹のペース。第2陣を引っ張ってきた山口船長に「忙しくて、イヤだ」とつい、暴言を吐いてしまった。

 「ぜいたくだよね。この景色…」

 「来て良かった、だろう」

 隣の2人乗りの会話だ、同感。日が高くなるとまさに小春日和となったが、ワカサギの食いはポツポツと続く。そして待望、頼んでおいたアツアツのカツ重が届いたのが11時半。ここまでの釣果を数えると410匹だった。腹ごしらえを機に大型狙いへ、ギア・チェンジだ。

 ポイントを200メートルほど下流側の「寺下」のミヨ筋に移動。水深8~9メートルのベタ底にこびりつくような小さな反応が“特大交じり”の群れだ。

 釣れてくる型は12センチ以上(3歳魚?)10センチ級(2歳)7センチ級(当歳)と、はっきり3段階。突然ガクガクと穂先を揺すったり、横へ底へと引き込むシシャモ級は10匹に2匹ほどの割合だ。大、中、小がその順番に3匹連なって釣れたのには思わず笑ってしまった。ワカサギ料理はご家庭ごとに好みがあろうが、我が家にも決まりがある。小型は唐揚げか、レンコンとのカキ揚げ。中型はフライ、そして大型は塩焼きだ。頭は残すくせに「ワカサギは塩焼きに限る」という家人の“舌なめずり”が目に浮かぶようだ。

 3時を回ると東風が吹いて“紅葉吹雪”が湖面に舞う。そして、上流から近づくエンジン音、お迎えの時間である。

 きょうの釣果は7~14センチを550匹、約1キロ。取材の本懐を忘れて正直、楽しかった。また来よう。

 相模の国に“ワカサギ天国”あり。これから、佳境は来春3月31日まで。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、相模湖・天狗岩釣案内所=(電)042(687)2006。ボート1人乗り3000円、2人乗り4500円、ひき舟1艘500円。出船6時30分から。ドーム船は1人3000円。入漁料は無料。

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