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親子でヤリ〜!イカ2点掛け 上向き気配…2人で30匹ゲット

[ 2017年12月27日 09:00 ]

2点掛けを披露してくれた小島健司さん(左)、孝さん親子 
Photo By スポニチ

 【ガイド】今年もあと数日。竿納めはいい釣りで。考えは誰しも同じ。そんな中でのイチ推しが、上向き気配のヤリイカだ。松輪間口・喜平治丸が狙う洲ノ崎〜沖ノ瀬では2点、3点掛けも。好機到来、今後人気を独占しそう。 (スポニチAPC 林 悠二)

 ズシン!オモリ着底直後だ。竿を軽く立てて乗りを聞こうとした時、竿先に鈍く重い負荷が加わった。

 “着乗り”この釣りで最もイカの活性が高い時に起こる現象。しかも、2連発。

 「水深220メートル。反応は底」

 航程50分、沖ノ瀬の深場。魚探で良い反応をキャッチしたらしい。鈴木輝船長=写真<右>=からのゴーサインだ。合図と同時、両舷に並ぶ8人が一斉に仕掛けを投入。このイカ、移動が速く仕掛けを素早く落とすことが圧倒的に有利で決め手に。投入一番が釣果に直結する。

 この日、左舷胴の間で輝船長の父親でヤリイカ釣りのカリスマとも呼ばれる、武之船長=同<左>=も竿を出した。朝方の3投ほどはサバが交じった。どれも脂が乗ってうまそうな寒サバ。迷わずキープした。場所を西に移すと、ここで本命が掛かり始めた。房総半島、伊豆大島、西の伊豆半島に囲まれたエリア。僚船が10隻ほど集結している。

 サバ対策で武之船長は10本ヅノの直結仕掛け。着底と同時にリーリングを始めた。周囲も次々と竿先をお辞儀させだす。で、冒頭の2連発。ツノ数は8本で掛かるのは下の方。上のツノに掛かれば数も伸びるのに…。

 「1匹でも掛かったら巻き始めて」(輝船長)。イカは乗るが、反応は濃くないためか1投ごとの移動が続く。

 隣で武之船長がコンスタントに上げている。「ヤリとスルメが半々ですね」と言いながら、ヒョイヒョイと取り込んでいる。スルメが欲しいがこちらはヤリばかり。しかし、どれも30〜45センチと良型ぞろいでうれしい。

 「昨年は潮が速い上、小型中心。今年は適度な潮通しで釣りやすい。型も良く今後が楽しみ」と両船長。

 左舷ミヨシの並び席で、交互にイカを取り込んでいたのは横浜市の小島健司さん(50=理容師)と、父親の孝さん(82)。「今季2回目、今日はナギでいい釣りができました」と2人。かつて108匹の大釣りを記録した孝さんは“喜平治丸の主”と言われ、週1ペースで訪れる常連さん。共にイカ釣りが大好きで、健司さんは父親に連れられて小学3年からほぼ40年間通い続けているとか。この日、健司さん17匹対孝さん13匹。「キャリアからいつも父が上だけど、今日は勝てました」。

 市場にスルメが出回らなくなって久しいが、こちらも復調の兆し。スルメは2匹交じったが、早巻きからカンナ(ハリ)が開き、10匹ほど“途中下車”されて計17匹。スソは4匹でトップ31匹。平均15匹前後だった。

 この方面のヤリは来春3月頃までが釣期。50センチ超級のパラソル級出現も、さほど遠くない気配で楽しみ。

 後半はグッと乗りが良くなり移動なし。2匹、3匹掛けも。だが水深は200メートル超と深い。仕掛けの上下に時間がかかりもどかしい。それでも、仕掛けが下りると即当たりが出るほどの好感触。乗り渋ったら20メートルほど巻き上げて落とす“巻き落とし”も有効だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、松輪間口・喜平治丸=(電)046(886)1110。乗合は予約制で午前7時出船、料金9000円。アオリイカ、マダイ乗合も出船中。

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