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ドイツ4発快勝!“W杯男”クローゼ復活弾

[ 2010年6月15日 06:00 ]

<ドイツ・オーストラリア>前半26分に2点目のゴールを決めたクローゼ

 4度目のW杯制覇を目指すドイツが好スタートを切った。13日の1次リーグ初戦でオーストラリアと対戦し、4―0で快勝。1―0で迎えた前半26分、06年ドイツ大会得点王のFWミロスラフ・クローゼ(32)が得意のヘッドでゴールを決め、W杯歴代5位タイとなる11得点目をマークした。代表3戦目のMFトーマス・ミュラー(20)が後半に追加点を挙げるなど、ベテランと若手がガッチリかみ合った。

【試合結果


 ドイツの“W杯男”が南アで復活を告げるゴールを決めた。1―0で迎えた前半26分。1トップで先発起用されたFWクローゼが、DFラームのアーリークロスを独特の打点の高いヘディングで豪快に叩き込んだ。相手GKのパンチングが届く寸前の絶妙なタイミングで決めて「いい気分だね」とニヤリ。大勝で優勝候補に名乗りを上げ「これでウチの評価が上がるかな」と胸を張った。
 チームで唯一の3大会連続出場。最年長の32歳に対する批判を吹き飛ばす一発だった。欧州予選では8試合でチーム最多の7得点を挙げたが、所属するバイエルン・ミュンヘンでは今季リーグ戦わずか3得点。クロアチア代表FWオリッチ、伸び盛りの20歳ミュラーらに先発の座を奪われ、力の衰えを指摘された。リーグ得点ランク4位(18得点)のFWクラニーがW杯メンバーから外れたことで「リーグで点を取っていないFWが、なぜ選ばれるのか」との批判も噴出。大会直前の地元の世論調査では77%が先発出場に反対していた。
 それでも02年日韓大会で得点ランク2位(5得点)、06年ドイツ大会で得点王(5得点)に輝いた経験はダテではなかった。最後の強化試合となった3日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で無得点に終わっても「重要なのはオーストラリア戦。初戦に向けて調整している。心配ない」。宣言通りの活躍に「(本番で)ゴールできるのは分かっていたよ」と言ってのけた。
 W杯通算11得点は、ドイツの先輩FWクリンスマンらに並び歴代5位。FWロナウドの最多記録15得点にあと4点と迫り「ゲルト・ミュラーが14点、ロナウドが15点なのはもちろん分かっている。歴代のトップに立てればうれしいね」。復調したエースが“頂点”へゴールを重ねれば、90年イタリア大会以来20年ぶりの優勝が見えてくる。

 ◆ミロスラフ・クローゼ 1978年6月9日、ポーランド生まれの32歳。父ユゼフは元プロ選手(FW)。00年にカイザースラウテルンでプロデビュー。04年にブレーメン、07年にバイエルンMへ移籍。05~06年リーグ得点王。代表デビューは01年で通算97試合49得点。02年日韓大会、06年ドイツ大会(大会得点王)出場。1メートル82、81キロ。

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2010年6月15日のニュース