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小野に競り負けガックリ 伊藤翔いきなり“FW魂”見せた

[ 2010年6月15日 14:11 ]

インターバル走でMF小野伸二(右)と競り合うFW伊藤翔

 清水に新加入したFW伊藤翔(21)=前フランス・グルノーブル=が14日に合流した。ミニゲームでは2得点を奪うなど、点取り屋としての片りんを見せたほか、ベテランに対しても自らのプレースタイルをアピールするなど、積極性が目立った。

 ゴールだけを狙った。9対9のミニゲーム。伊藤はほとんどの時間で前線に張り続け、味方からパスが出るのを待った。チームにすんなり溶け込むなら献身的に動き、ボールを奪うなど守備をすることが得策なのかもしれない。だが相手の裏を突いてゴールを奪うという自分のプレースタイルを確立させるために、伊藤は最後まで自分の居場所を譲らなかった。

 「Jで首位を走るチーム。練習の雰囲気はいいです。1人1人のレベルも高い。言葉が通じるし、じっくりすり合わせたい」と伊藤は笑顔で初日を振り返ったが、練習中の表情はまるで違った。ミニゲームの1本目が終わったあと、同チームの35歳MF伊東に話しかける場面があった。「いいタイミングで走ったのに(パスが)出なかった。どんな感じで動いたら出しやすいっすかね、と聞きました」と伊藤は大ベテランにも臆することはなかった。

 午前中のインターバル走で、最初はグループの後方を走ったが、最後の半周で猛ダッシュ。同組で先頭を走ったMF小野を抜こうとしたが「小野さんは速かった。競り負けました」と悔しがる伊藤のストライカーらしい負けず嫌いな性格がにじみ出る一面だった。伊藤に新居に関するアドバイスをした小野も「これから一緒に練習をやって判断したいけど、いいものは持っている」と独特の雰囲気を感じる選手との印象を持ったようだ。18歳から3年半フランスで磨かれたメンタルが、清水でどんな化学反応を起こすか、注目が集まる。

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2010年6月15日のニュース