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世界が注目“アジアのルーニー”鄭大世 ブラジル倒す!

[ 2010年6月15日 15:49 ]

大勢の報道陣に囲まれる北朝鮮代表の鄭大世

 【W杯南アフリカ大会・G組北朝鮮】“死のG組”でサプライズ起こす!8強入りした66年イングランド大会以来、44年ぶりのW杯出場を果たした北朝鮮は、15日の初戦で優勝候補ブラジルと対戦する。FIFAランク1位の王国と、105位の出場国最下位との対決。川崎Fに所属するFW鄭大世(26)は、北朝鮮の持つ強い精神力でブラジル相手に真っ向勝負を挑むつもりだ。

 目立ちたがり屋の鄭大世にとっては、これ以上ない舞台がやって来る。44年ぶりの出場となったW杯初戦の相手は優勝候補ブラジル。政治的問題で世界を騒がせているが、サッカーでは世界を驚嘆させるつもりでいる。「みんなオレたちが勝てないと思っているでしょう。でもオレたちには奇跡を起こせる勇敢さと強い精神力がある」と胸を張った。
 そもそもアジア最終予選も韓国、サウジアラビア、イラン、UAEと格上ぞろいの“死の組”を勝ち抜いてきた。韓国代表のMF朴智星も「興味を持って(1次リーグの)3試合を見たい」と話すほどだ。8試合で失点5の守備的戦術でとことん守り抜くサッカーは鄭大世にとってストレスもあったが、勝因に「強い精神力」を挙げてメンタルの重要性を知った。チームはスイスで5月中旬から合宿をスタート。長期にわたる合宿でチームとしての結束を深めており「みんな勝つと信じて戦う」とチームの一員として走り抜くつもりだ。
 直前のギリシャ戦で2得点、ナイジェリア戦で1得点と好調をキープ。川崎Fで「人間ブルドーザー」と呼ばれる強じんな肉体のパワフルなプレーは「アジアのルーニー」と呼ばれ、練習が公開された日には100人のメディアが殺到。韓国の朴智星と並ぶアジアの顔として、世界から注目される存在だ。ブラジル、ポルトガル、コートジボワールの強豪との対戦がいよいよスタート。「テレビで見ていたカカーやC・ロナウドがお手本だった。その彼らとプレーできるのは幸せ」。世界中が注目する“死の組”でゴールを狙う。

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2010年6月15日のニュース